心と体との作品情報・感想・評価

「心と体と」に投稿された感想・評価

やしこ

やしこの感想・評価

3.9

このレビューはネタバレを含みます

鹿、中に人いるみたいですごい。美しい映像も多いけど、処理場の様子とラストの流血が重なる。血の出る映画は苦手だけど、好きなタイプだった。ユーモアのセンスも好き。
カツマ

カツマの感想・評価

4.4
出会いは夢の中だった。白銀の雪の絨毯、二匹の鹿はあんなにも自然に交わることができるのに。思い通りに動いてくれない心と体、近くて遠い触れられない距離。愛しているの一言が言えなくて、すれ違っていく二つの想い。でもきっと、二人にはハッピーエンドしか似合わない。だってほら、同じ夢を見ているなんて、あまりにもロマンチック過ぎるでしょう?

アカデミー賞外国語映画賞にもノミネートされたとってもキュートなハンガリー産ラブストーリー。不器用な二人の恋は付かず離れず、スローダンス。きっとありふれていて、ちょっとおかしくて、でも最高に情熱的な恋が始まるような、始まらないような。主演のアレクサンドラ・ボルベーイの不器用過ぎる女性像が段々愛しくなってしまう、不思議な魔力を持った作品でした。

〜あらすじ〜

そこはハンガリー、ブダペストの食肉処理場。財務部長のエンドレは窓辺からある女性の姿を見かけた。彼女は代理職員のマーリア、内気な性格で周りとも上手く馴染めず、仲間内でも浮いた存在となっていた。エンドレはランチの折にマーリアに話しかけてみるも、どうにも話は噛み合わず、会話の端も宙ぶらりん。二人の間には微妙な空気が流れてしまっていた。
そもそもエンドレは片腕が不自由なこともあり、もう恋愛からは卒業することを自身に誓っていた。対するマーリアは夜な夜なエンドレとの会話を反芻しながら、不器用な自分の会話を振り返ることしかできなかった。
そんなある日、処理場から牛用の交尾薬が盗まれるという事件が起きる。警察の指示によりスタッフ全員が心理カウンセラーの詰問を受けると、何とエンドレとマーリアは毎晩同じ夢を見ており、その夢の中で二人は鹿の姿をしていて・・。

〜見どころと感想〜

夢占いでも象徴される通り、夢の中に鹿が出てくることは吉兆、幸運を意味する。そんな鹿のモチーフに守られた今作は、普通に生活していたらきっと成就しないであろう二人の恋を、頑張って、頑張って、と後押ししているかのよう。不器用過ぎるマーリア、人生落ち着きモードのエンドレ、そんな二人だからこそ、こんなピュアで美しいラブストーリーが生まれたのかな。

マーリア役のアレクサンドラ・ボルベーイが挙動不審だったり、ちょっと周りから浮いてしまう女性を完璧なフィット感で演じていて、実際にこんな人がいたら、きっと職場でも浮いてしまうんだろうなと思わせるくらいにはリアルであった。
エンドレ役のゲーザ・モルチャーニは実は俳優ではなく編集者だという。だからこそ二人の恋はこんなにもリアリティに溢れていて、こんなにも応援したくなってしまう。

愛する人と心で繋がるのって難しい。恋愛はいくつになっても分からないことばかり。そんな当たり前のことを恋する二人の姿から感じることができました。また夢の中で会いましょう、それはきっと魔法の言葉。

〜あとがき〜

素敵な映画でした。とてもとても好みの映画でした。家のテーブルでマーリアがフィギュアと戯れるシーンが凄く好き。携帯電話持ってないくだりも何だか実際にありそうで微笑ましい(笑)

恋愛に不器用な二人だからこそ、この映画は特別な透明感で包まれているのだと思うし、こんなにもドラマチックを感じてしまったのかな。
幸せなラストシーンに温かい気持ちになって、今夜はきっと良い夢が見れるかも、、(笑)
マヒロ

マヒロの感想・評価

4.0
とある食肉加工場で、産休に入った検査官の代りにやってきた女性・マーリアは、潔癖症の完璧主義者で極端にコミュニケーションが苦手な変わり者だった。上司である財務部長のエンドレはそんな彼女を気にかけてはいたが、ひょんなことからお互いが全く同じ夢を見ていることを知り、急接近していく……というお話。

予告編を見かけたくらいの知識しか無かったけど、周りに馴染めない女性と人生に疲れた中年男性がちょっとしたきっかけで惹かれあっていく……という、思ってた以上に分かりやすいラブストーリー。
雪が降り積もる森の中で過ごす鹿という2人の見る夢の幻想的な風景、押し付けがましく感情的にならないキャラクターのやり取りや全体的な演出、そして余りにも不器用すぎる2人の付かず離れずないじらしさなど、どの要素も良い塩梅で観ていて心地よい気分だった。
人に触れられるのが苦手なマーリアが、それを克服するための練習として何故かマッシュポテトをムギュと握ってみたりするシーンの変なフェティッシュさとか、何となく『アメリ』を思い出したりもした。

食肉加工場が舞台であるというところがかなり特徴的なところでもあって、序盤にはじっくりと牛の解体の場面を映すという割とショッキングな場面もあり、さっきまで生きていた牛があっさりと肉の塊になってしまう無情さは、広い目で見れば所詮人間も一皮剥いたらただの動物よというどこか一歩引いた目線を感じた。まぁ、真意は掴みかねるところもあるが、この生々しさが後の恋愛模様の嘘っぽい絵空事感を薄めていたようにも思える。……このシーン、食事しながら観てたので流石に牛の首がコロリと落ちて断面が見えたりするあたりはゲンナリもしたけど。

夢の場面で出てくる鹿や解体場の牛など、動物達の演技もなかなか見どころで、2人の心境とリンクするかのように不器用に触れ合う鹿や、加工場に運ばれていく前夜に不安げに視線を交わす牛など、まあたまたまそういう所が撮れたから使ってるんだとは思うが、ハッキリと意思を持って動いているかのように見えるのが面白かった。

(2019.217)
MakotoAiba

MakotoAibaの感想・評価

3.7
きれいな映像が印象的でした。鹿の夢、食肉処理場、個性的な登場人物、そして随所に出てくる血、この設定の意味することを考えるだけでも楽しめる。
tcdmtgb

tcdmtgbの感想・評価

4.6
大好きです
すっごい綺麗だけど気持ち悪かった
メンヘラ用の映画
KenFujino

KenFujinoの感想・評価

4.5
美しい映画、透明感
アヤル

アヤルの感想・評価

3.5
恋愛を諦めた男は片腕に障害があり、恋愛が分からない女は(恐らく)自閉症。
コミュニケーションすら上手く取ることの出来ないふたりを繋げたのは、共通の「鹿の夢」だった…。

最後はほっこりできるが、意外に血の描写が多いので、苦手な方は要注意。
ただしその血を含め、素晴らしい映像美だった。
イワシ

イワシの感想・評価

3.7
アレクサンドラ・ボルベールの奇妙な性格が彼女の自殺にいちいち面白いアクションを加えていく。音楽を聴きながら浴槽で手首をガラスで切るのだが、そのガラスはわざわざキッチンから持ち出した肉叩きハンマーで割り、ちょうどいいのを選び、几帳面に浴槽の縁に置く。

まったく同じ夢を見るゲーザ・モルチャーニからの電話で自殺を取り止めるボルベーイだが、携帯電話を持つ手の手首からはずっと血が流れててそれどころじゃさなすぎる。応急処置をする手元のショットが一連のアクションを締めとして台の上をサッと拭く動作に思わず笑った。

予告編のポール・ヴァーホーヴェンのコメントに心底笑った。そんなこと言うキャラか?
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