バルバワ

大脱出2のバルバワのレビュー・感想・評価

大脱出2(2018年製作の映画)
3.6
家庭で映画禁止法略して禁映法が発令されてるからってよぉ…スタローン映画だけは見逃せねえんだよぉ!

なので今回の隠れシネシタン活動は鉄の掟六ヶ条とかは無視します!なぜなら、今作がそういう映画だからです!←ちょっと何を言ってるかわからない

いやぁ、どうしようもないね!

あらすじは超ハイテクな監獄"ハデス"を相手に主人公ブレスリンことスタローンが体力と暴力、人徳を駆使し挑む!…的な感じです。

大前提として今作は観る人が観れば激怒するような完成度の映画であり、そういう方の気持ちもわかります。

作中頻発する「秘密刑務所」や「世界中のコンピューターを意のままに操れるシステム」などのパワーワードには中学生の時に内緒で書いていた"お年頃ノート"を思い出しましたし、登場人物達がしたり顔で行う秘密工作が監視カメラにバッチリ映ってそうなのにバレないのは「働き方改革かな」と無理矢理納得しようと必死でした。

またカメラワークがとにかく凄い!
[朝まで生テレビ!]かと思うくらいに人物に対しカメラが近いし、アクション(因みに詠春拳の使い手が出て来て嬉しかったです)になると「寒いの?」と心配したくなる程カメラが震えるし、風景のショットは『アマルフィ 女神の報酬』ばりにボケてるしでしてね…撮影をなんとかすれば、今作はもっと良くなったのではないかと思うくらいです。

でも舞台の監獄[ハデス]は超ハイテクな監獄です!ATフィールドのようなドアや文字通りのレーザー治療はもうSFの域
!防犯システムもきちんと備わってますよ!脱獄者を迎え撃つはすんごく遅効性の毒ガスやなんか変なビリビリ。また堂々と行われる秘密工作を見落とす監視カメラには思わず「働き方改革かな」と忖度するほどです!

またそんなハイテクな[ハデス]のシステムを破っちまいます!いったいどうやったのかとワクワクしましたが、どうやら"三徹したから"という極めてロジカルなものでした。あと[ハデス]の入り口はジープで破ることができ、隠しドアは人力で開きます。開いた口が塞がりません。

まあ、欠点をあげつらえばキリがなく、ともすれば"どうしようもない作品"という烙印を押されても仕方ないのですが、私は筋は一本通ってると思うんです。

その筋というのは言うまでもなく、スタローンです。

終盤、スタローンが[ハデス]に殴り込みをかけてからの監獄内の熱気が凄いんです。敵も味方もボルテージがあがるんですよ、味方は黒人も白人もアジア人もネオナチも一気に団結します。

つまり、スタローンがいればどんな人種もまとまり[ハデス]…冥府の神にだって立ち向かえるのです!まあ、知略を駆使してではなく"テレビを叩いて直す"的な立ち向かい方ですが。

そして、観客の私も終盤までクラクラさせられてもスタローンが体を張って頑張ってくれる(銃撃戦は勿論、あまつさえタイマンもしてくれる!)だけで「死ぬまでついていきます!」と『エクスペンダブルズ』のステイサムみたいな気分になります。

どうしようもない映画ですが、どうしようもなく嫌いになれない映画です。
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