ジャッキーケン

ザ・フォーリナー/復讐者のジャッキーケンのレビュー・感想・評価

ザ・フォーリナー/復讐者(2017年製作の映画)
4.3
爆破テロによって愛する娘を亡くしたジャッキーが復讐のドラゴンと化す復讐劇!

結論から言わせてもらうと「ライジングドラゴン」以降公開したジャッキー映画で一番面白いのは間違いない!
監督は007を2度復活させたマーティンキャンベル、ジャッキーと対峙するは5代目ジェームズボンドことピアースブロスナン

開始早々、爆破テロに巻き込まれ娘を亡くし失意のどん底にいるジャッキーが犯人の尻尾を中々掴まない政府、捜査班方々を同じく爆破で煽りをかけていく前半はとにかく話が早くホラー度数が史上最高のジャッキー

負けじとピアース側も爆破テロ犯そっちのけでジャッキーを追っていくが常に先手を取っているジャッキーが今までのコミカルなアクションを封印したイコライザースタイルで返り討ちに合わせていくアベンジに次ぐアベンジが最高なのは言うまでもなく
幾度となく挑んできたジャッキーのシリアス演技の完成形がここにはある

「ジャッキー映画にしてはアクションが少ない」という前評判を聞いてたので構えてみてましたがこの手のナーメテーター映画には丁度いい。「カンフーヨガ」ではインド映画と「ワイルドスピード」をジャッキー化させ、「ポリスストーリーリボーン」においてはアメコミ映画の要素を入れまくっていた、本作は「ジョンウィック」や「イコライザー」を始めとするナーメテーターのジャッキー化に成功している。

ジャッキーが元米軍特殊部隊と言う設定だけでもアクション映画ファンの僕としてはヨダレが出てくるほどの絶品だし、ジャッキーがそのスキルを使いランボーのように立ち回りピアースの部下をいいように翻弄していく、民宿の4対1の戦闘にはコミカルな動きも垣間見れるジャッキーイズムが感じる。
みんな大好き「ノーカントリー」のハビエルバルデムをまんまジャッキー化させたテロリスト戦も最高。精鋭のショーンvsジャッキーではどこにでもあるものを全部武器として使ういつものジャッキーにミリタリーイズムを追加させていて今までにない斬新さとストーリーの整合性が保たれている。突拍子もなく腕が生えて逆転する「ポリスストーリーリボーン」とは大違いだった(あれはあれで好きだけど)

ジャッキーの役柄はこの上なくシリアス
とは言ってもジャッキーはこれまでも
「新ポリスストーリー」
「ニューポリスストーリー」
「新宿インシデント」
始め、結構前からシリアス路線に挑戦していたので今に始まった話ではないのだが今回のシリアス演技は最高だった。
最初から暗いキャラではなく序盤の数秒間は良い父親の顔を描いていたのでそこからの振り切ってシリアスなのでジャッキーに同情しやすい役柄で良かった
「新宿インシデント」はいくらジャッキー好きの俺でもドン引きするくらいだったし今回のは丁度いい

話の着地も個人的に大満足
娘をテロリストに殺されテロリスト処刑人として覚醒する辺りは「ボーダーライン」のアレハンドロを思い出した。これから政府が黙認するテロリスト処刑人としてのジャッキーの活躍が見たいと思えた。

ワイスピやアメコミ映画を踏襲するジャッキー映画としてのチャレンジ精神は本作でと迸っている。今回の映画は何を踏襲してるのかと言われればやはり
「ジョンウィック」
「イコライザー」
「ボーダーライン」
「ノーカントリー」
この4本は絶対ジャッキー自体も意識してると思います。

主題歌が最高にかっこいい
NG集がないのも好判断