ジャッキー・チェンさんの映画を観たのは、ラッシュアワー3以来かもしれない。
スパルタンX、プロジェクトA、ラッシュアワーシリーズなど、アクションと笑い、そして、優しさにあふれた映画に、どれだけ癒されてきたか。本当に懐かしい。
今回は、若き日のジャッキー・チェンさんとは全然違う役柄。数々の悲しい出来事(普通の人なら、耐えられず生きること諦めるような出来事)のせいで疲れ果て、精神的に参っているものの唯一の希望である娘と慎ましやかな生活をしている主人公クァン・ノク・ミンを演じる。
大切なものをなくし続けてきた彼に、また悲劇が襲う。
そして、彼は復讐の鬼と化す。
それでも、ほかの映画だったら、きっとバンバン人が死ぬところだろうが、そこは、彼が今まで出演した映画の流れを崩していない。
主人公の悲哀感が物凄く伝わって、ジャッキー・チェンさんの演技に感心。60歳を過ぎた後ろ姿に「大丈夫?」って声をかけたくなるくらい。
しかし、そこは、アメリカの特殊部隊に所属していた主人公クァン・ノク・ミンというよりジャッキー・チェンさん。自分の体だけでなく、周りにあるものをうまく利用して、相手を倒す。これ、本当に昔と変わっていない。
ストーリー的にもいろいろ考えさせられる。
イギリスとアイルランドの対立。中東だけでなく、世界は混とんとしている。
北アイルランド副首相〈リーアム・ヘネシー〉を演じたピアース・ブロスナンさんの対立に苦悩する演技も良かった。そして、ピアース・ブロスナンさんもジャッキー・チェンさん同様、年齢を重ねたなぁ~て感じが強くした。
二人を見て、人から見たら自分も「年を取ったなぁ~」と思われているだろうと改めて実感。
そして、これまで、二人の出演した映画にずいぶん楽しませてもらったことに感謝した。