わさびの作品情報・感想・評価 - 3ページ目

「わさび」に投稿された感想・評価

冒頭から主人公の佇まいに惹かれた。芳根京子さん素敵な女優さんだなぁ。
主人公はしっかり者で芯も強いけど、それっていろんな意味で周りの環境に支えられてるんだよね。
ラストが物語るもの、ツーンっと、なんだか心地よく伝わってきた。凛としていて美しい。こういう経験で一歩ずつ大人になっていくんだね。
an0nym0us

an0nym0usの感想・評価

4.0

このレビューはネタバレを含みます

山葵にコーヒーにビール…辛かったり、苦かったりして、子供の頃は全然美味しくなかった。

なんで『美味しくない』って矛盾を飲み下すのか…辛苦を味わう意味を、少しずつ理解していく。

懊悩があるからこそ…
平静が美しいのだと思える。

煩悶とするからこそ…
静けさに安堵を覚える。

純粋さを失ってこそ、その尊さを知る。

突き刺すような辛みが与える実感。
それはまるで、山葵の味わい。

だから、入れ過ぎると涙が出るのかもね…

嚥下した後に残る清涼感。
ほのかな甘さ。

様々な感情がある中で…
一瞬の鮮烈さの後に続く余韻。


わさびー

外山文治監督、短編三部作のラスト。


叙情という言葉の意味を、存分に味わえる…
とても優しい短編集だったと思います。


深みのある味わいを作り上げていく行程。
この複雑な余韻こそが、人生なのかも…

上昇する速度と緩やかな下降。
誰にとっても等価な…移ろいゆく時の流れ。

生者必滅…
永遠なんて存在しない。

だからこそ、この瞬間を尊ぶ。
catch the momentだね(笑)

リミットがなきゃ、何処までも弛緩しちゃう。
少なくとも、私はそういう怠惰な人間。

この三部作、美しい風景が印象的であるのは…とても優しい意味を持ってるはず。
寛容な心を感じた。

個人的には今作が三作中で一番好き。
他の二作の境地には、まだ早いかも(苦笑)
KHinoji

KHinojiの感想・評価

3.9
映画「累 かさね」鑑賞記念に出演していた 芳根京子 さんが主演しているこの短編映画を見てみました(レンタルDVDですが)。
約30分の短編映画です。

お寿司屋さんの娘、高3のJKが主人公。
わさびは、大人になってから食べるもの、ってことでこの映画のテーマは子供から大人になる時期の青春ドラマということになります。大人への通過儀礼の物語ですね。
また、主人公の名前も、山野葵(やまのあおい)。(本編中にセリフで説明があるとおり) 山に葵で漢字の「わさび」なわけです。主人公の名前と掛けているわけですね。

家庭事情(親は離婚、父はうつ病)と地域の事情(良い就職口なんてない)で苦境に立たされている主人公、真面目ないわゆる頑張り屋さんの良い子であるが故に自分ひとりでアレコレと抱え込んでしまい、本音では現実に不満だらけになっていく日々。
でもちょっとしたきっかけから自分の将来に決断をし、少しだけ大人になっていく姿が描かれています。

淡々としたちょっとしたエピソードの繰り返しという形で、主人公の内面をどんどん深く描きだしていくところとか、演出・脚本はたいへん旨いと思います。せつない。

芳根京子さんファンの方なら、短編とはいえ必見の一作でしょう。JKセーラー服姿も沢山見ることが出来ますしね。
なお撮影は、某朝ドラのヒロインに選出される前だったそうです。

そうそう、離婚した母親の役は富田ヤッコさん、相変わらず良いおばさん役してますね。

ps.
あと、うつ病の原因にはいろいろとありますので、心の病気と言われる場合もあります。(ってことも理解した上で、離婚した父をバカにされたくないので、葵は母親にあえて反論した、、、という脚本かもしれません)

ps.2 (書き忘れていたので追記)
それに、生活保護家庭だと大学に進学できないという決まりもありません。現実的に費用などの面で厳しいというわけで。これも分かった上で(所詮は他人でしかない)先生への反発心の表現でしょう。


(DVDタイトルは「わさび/春なれや」ですが、『此の岸のこと』も収録された3作品で1枚のDVDになっています)
(2018/9 レンタルDVDにて)
外山文治ショートムービー3部作の1。

感じ取る、心にしみる系で主人公に感情移入できるかどうかの作品。
私はどうもピンと来なかった。
父親が鬱、母親は他ですでに家庭があり、、、家庭とか夢とか逆境に対する何かの映画。
やっと映画に慣れて来たあたりで終わってしまった。
芳根京子の演技が良かった。といってもほぼ1人の映画なのですが。
nonzk

nonzkの感想・評価

4.0
やっと目が覚めた気がします
わさびの抜けるようなツーンとしたカラい現実は
悔しさと混じって、おざなりになっていた
自分自身の目標や夢の居処を気付かされます

誰かに自分の一部をあげすぎると
自分の時間とか心とか意思とかが
面白いようになくなってっちゃって
誰かの一部になることに気持ち悪さを感じつつ
それでいても、
人の温かさは薬なのでした
それだとしても、
人の温かさは毒でもあるのでした

だからといって
それは別に誰を恨むわけでもないし
それはそう、誰かが悪いわけでもないし

わたしがしてしまうだけで、しようとするだけで
結局自分で自分の事を蔑ろにしてただけなんです

アンパンマンがもし
自分の顔を全部人にあげたとして
残るのは愛と勇気なんかじゃない
残るのは何にもなくなってしまった自分だから

そうなる前に取り戻すのです
そうなる前に帰ってきてもらうのです

涙で顔が濡れて、力が出なくなる前に
主人公に感情移入できないまま、ボロボロ泣かれてしまった。カメラよく動いてるけど、その意味はなんだろう。キレイに撮れた映画ではなく、キレイに撮った映画。何かが足りない…。
こすも

こすもの感想・評価

3.9
「映画監督 外山文治 短編作品集」の1作品。昨年ユーロスペースで上映されたのを見逃していたので、レンタルが出たのはすごく嬉しい。
飛騨高山の風景が美しい。静かな会話の中に人の無意識の残酷さを滲ませるところがスパイスになって良い。芳根京子、下條アトム、富田靖子といった豪華キャストが役にしっかりハマっているのも好印象。
ran6post

ran6postの感想・評価

4.0
飛騨高山に行きたい
空気感、間の取り方が好き
子どもは結局親の犠牲者なのか
外山文治短編集①

両親が離婚していて、父親と二人暮し。寿司屋をやっている父親は心の病で仕事が出来なくなり、、。

とにかく芳根京子に尽きる!

セーラー服姿が似合ってるのは当然として、ソフトボール部(野球部?)の多分キャプテンか中心選手で、しっかり者で意思が強そうだけど、そこは高校生らしいか弱さや迷いと悩みを抱えてる。それを表情やちょとした仕草で見せる。元部活の監督とのやりとり、父親との寿司屋のカウンター越しの、、😢

多分、彼女を映画で見るのは初めて。今後に期待。

それにしてもバッティングセンターって見なくなったなぁ。

舞台となる飛騨高山も、いかにも、残したい日本の街並み、、という感じでとても良かった。
しろ

しろの感想・評価

3.8
短編映画。

父親が鬱病で働けない、母親は別のところで恵まれた暮らしという過酷な現実に直面している高校生。

一見すると、担任の先生、母親は優しい言葉を投げかけ気にしてくれている様に見えるが、何かをしてくれるわけではない。
優しい言葉だけでは、人は救えない。余計に残酷さを突きつけるだけ。

その中で昔所属していた野球チームの監督に出会い、飾らないありのままの言葉を貰った事で、私は葵が少し救われた様に感じた。