マッシモにとって母は全て。そんな母が突然いなくなってしまう。天国に行ったと神父様に告げらても納得いかないマッシモは反発する。ママが自分を置いていくはずがない。
子どもの心を理解していない父親はマッシモの助けにならない。母とみていたテレビドラマの惡役キャラクターを心の拠り所として幼少時代を生き抜いていく。
子どもにとって母の自殺は、受け止めきれない出来事ではあるが、事実を隠そうとする大人の対応がマッシモを孤独にし彼の人生に暗い影を落とす事に繋がってしまったのではないだろうかと思う。
部屋に流れる音楽。
“わたしの可愛い坊や”
宿題中のマッシモの手をとって踊り始める美しい母と息子。
かくれんぼの途中、母を見つける事ができなくて不安になるマッシモ…。ふざけていただけよと出てきて優しく息子を抱きしめる母。
彼らの優しくて甘い時間は、心に沁みた。