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甘き人生の62355cinema5のレビュー・感想・評価

甘き人生(2016年製作の映画)
4.0
原題は「Fai Bei Sogni (君は美しい夢を見る)」

幼い頃に母親を亡くした男性の母への思慕の情を回想を交えて描いています。

1969年のトリノ、マッシモは9歳の時に突然最愛の母を亡くす。のちに彼は新聞記者になり、99年に父親の遺品整理のため訪れた実家で過去を振り返る。その記憶は死に関するものであり、怪人ベルファゴールを自身の守護神にしながら母の死に疑念を抱いていた。しかし、ある女医との出会いにより母の死の真相にしっかりと向き合って行こうと決意する。

幼い頃に経験した「母の死」のトラウマに取り憑かれた男性の半生が「Fai Bei Sogni」というタイトルの映画になるのがとてもイタリア的だと思いました。

物語は母親との思い出の一コマで終わりますが、あれがまさに主人公にとっての最も美しい夢だったんでしょう。

今年観る作品の中で、確実に印象に残るような作品でした。
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