ジョジー

はじまりの街のジョジーのレビュー・感想・評価

はじまりの街(2016年製作の映画)
4.1
父の母に対するDVのため、ローマからトリノの友人宅に居候した母子・アンナとヴァレリオ。ほとんど引っ越してからの孤独な僕の物語でした。13歳、思春期というにはまだ早く、かといって猫かわいがりするような子どもでもない。一番難しい年頃の男の子かもしれません。
同世代の友達はできず、カルラの家の近所にあるビストロのオーナーに助けられたことから、彼には心を開いていきます。そして、もうひとり若い売春婦ラリッサとも親しくなるのですが、彼が感じていたのは友情なのか淡い恋心なのか(・・?
父のこと、母の隠し事、そして孤独な自分。13歳の少年の心が悲鳴をあげているのがひしひしと伝わってきました。ヴァレリオは母や周りの大人たちと心を通わせることができるのか?
トリノの紅葉した街並みが美しかったんですが、壁の落書きはいかがなものかと^^; まあ、街並みにとけ込んではいたような気はしますが。
エンドロールとともに流れる力強いイタリア語の歌が印象に残ります。どんなことがあったとしても人生ほど素晴らしいものはない!って感じ。淡々とした物語ながら、母子の愛情と葛藤、そして人の優しさを感じられる素敵な物語でした。期待値は低かったけれど良かった♪
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