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はじまりの街のkazのレビュー・感想・評価

はじまりの街(2016年製作の映画)
3.4
夫のDVから逃れてきた母と13歳の息子の再生物語…

ローマからトリノという距離感がよく分かりませんが、おそらく結構な距離があると思われます。
そんな見知らぬ土地で母は職探しに奔走し、焦りながらも淡々と話は進んでいきます。

なので、今作はひとりぼっちで思春期真っ只中の息子にスポットを当てた作品となっていて、友達もおらず、ただ自転車でウロウロする日々が描かれます。
これだけだと結構退屈な映画のように思われるかもしれませんが、まわりの登場人物たちがなかなか変わっていて良いのです。

居候先の母の友人カルラは女優で明るく、母子の支えとなりますし、近所の食堂の店主は最初面倒くさいおっさんかと思っていたら、色々と手助けしてくれるめっちゃ良い人。
この少年と一見変わり者風のおっさんの交流という図式が個人的には好きでした!

でも息子が恋した年上のお姉さん…何の仕事か分からなかったのだろうか…?(13歳ぐらいだと分かんないもんなんですかね)

途中の息子の拗らせ具合がちょっといただけなかったのですが(まあ仕方ないといえば仕方ないですが)、終盤はありがちながらも、ようやくスタートラインに立てたかなといった印象で、ラストがとても良かったです!!
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