ゆき

しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイスのゆきのレビュー・感想・評価

4.3
I'm loved ....I'm loved by you

重度のリウマチを患った女性と孤児院育ちで不器用な男性、「はみ出し者」同士が営む柔らかな生活と二人をとりまく周囲を変化を描く。カナダの女性画家モード・ルイスと彼女の夫の半生による実話。

日々を噛みしめる度に、涙がこぼれおちるという満ち足りた時間は初めてでした。
お荷物状態のモードが一歩踏み出した勇気はとても大きな一歩で彼女の人生に革命を起こす瞬間。たとえそんなシーンだとしても、夫の不器用さが悪目立ちして険悪な時間も、結婚という分岐点でもとにかく静かで大げさには描かない。あくまで「日々」を丁寧に描いてくれています。
だからこそ小さな変化や感情の揺らぎに身を任せて、自然と泣いて笑えたんだと思う。

二人の関係性を眺めていると、自分の大切に想う相手のぬくもりに今触れたくなる、そんな一作でした。
「お前は最高の女房」そんなこと言われたら本望だなぁ。
ゆき

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