あーや

しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイスのあーやのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

シェイプオブウォーターでは赤いカチューシャをつけたサリー·ホーキンスのかわいい笑顔に世界中が虜になってしまいましたよね。物語はもちろん画や音楽、そして水。シェイプオブウォーターは全ての要素が美しく調和して一級の芸術に値する筆舌に尽くしがたい名作のため、まだレビューを書けていないのです。あまりに感動して2回も映画館で観たのに。BluRayでも1回観たのに。いざレビューを書こうとするとあの世界を思い起こして想像の中で再度浸ってしまう····。ので、シェイプオブウォーターのレビューをまとめる前に「Moudie」のレビューを記します。邦題は「しあわせの絵の具」です。カナダの著名な画家、モード·ルイスの生涯の映画でした。彼女のカラフルで可愛らしい絵の魅力はもちろんなのですが、正式には彼女と夫であるエベレットの映画でしょうか。2人のゆったりした夫婦愛にも癒されます。サリーちゃんはもういつも通り素晴らしい演技なのですが、渋くて不器用で「俺はダメ亭主だ」と自分で言ってしまうイーサン・ホークがとっても素敵でした。ほとんど喋らないのに表情や行動からモードへの愛を感じられて、その全てが優しくて愛おしい。愛と優しさに溢れたご主人がいてこそ、彼女が絵を書き続けられたのでしょうね。
カナダの小さな港町にある小さな小屋の中、窓から見える自然に囲まれて命の輝きを感じながら好きな絵を描く。周りに溢れる小さな命たちを見つめ、すぐ隣には無口でも確かに愛してくれている夫がいてくれる。エベレットと出会うまではひどい扱いを受けて家族からも疎外され続けた人生だったのに、彼と出会ってからの人生は愛と彩りに囲まれた充実した人生を送ったモードルイスは、結果とても幸せだったのだなぁと感じました。季節の時間を刻むように夫婦の時間をゆっくり刻んでゆく。憧れますね。
すてきな夫婦愛に癒されつつほんのり感動できる良作でした。イーサン・ホーク、いい男です。
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