DZ015

しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイスのDZ015のレビュー・感想・評価

5.0
こんな作品に出会いたくて映画を観続けているのかも知れない。それぐらい自分にはパーフェクトな作品だった。例によって予備知識ゼロで鑑賞した為ラストで実話だと知り二度感動(本国カナダではとても有名な画家)。

幼い頃から重いリウマチを患い大好きな絵を描くことだけを救いに生き抜いてきたモードと、無骨で不器用な魚商エベレットとの出会い。カナダの雄大な景色、可愛らしい色合いの街並み、そしていつ何時もおしゃれなモードの服装。抑えの効いた丁寧な演出、音楽。本当にもうすべてが素晴らしい。

徐々にリウマチが悪化してゆく様を演じきるサリー・ホーキンスは圧巻だし不器用な愛情を繊細に表現するイーサン・ホークも素晴らしい。しかし決して病との戦いが主題ではなく、むしろどんな状況であろうと二人は本当の幸せの中にいる。生き方、愛情の在り方、さまざまな教えに満ちた人生の一本。ワンカットワンカットが好きすぎて辛い。
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