しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイスの作品情報・感想・評価 - 3ページ目

「しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス」に投稿された感想・評価

このレビューはネタバレを含みます

サリー・ホーキンス、
そしてイーサン・ホーク。

素晴らしい。
もの凄い深みのある演技でした。

カナダの海辺の田舎町に暮らす、リウマチ障害を患う主人公、モード・ルイス。
後に画家として脚光を浴びる訳ですが、むしろ障害を持ち、愛を求める主人公の、非常〜に心に刺さる恋愛サクセスストーリーであったと思います。

孤児院育ちで人嫌い、野卑で粗暴ないでたちの魚行商人、エベレット。
彼がボロボロの服でど田舎の日用品店に現れ、女が欲しい、いや家政婦がいる、掃除用具を必ず持ってこいとメモ用紙に求人広告を書き、掲示板に貼り付けるところから、ロマンスが始まる…‼︎
なんと…なんと渋い演出でしょうか⁉︎

こちとら数十年浴びるほど映画を観てる訳です。
もう大した出会いじゃトキメキません。

そしてイーサン・ホーク。
実は私の中ではどちらかというと顔で勝負系な役柄が多く退屈なハリウッド俳優であった彼の、涙を誘う渋い演技。
昇格です。まさに顔だけじゃない演技派俳優へ、私の中では昇格です(;ω;)‼︎

障害を持つことから親族の間でも厄介者扱いをされ、孤独を感じながら生きるモード。
エベレットが貼ったメモ用紙を人目に触れぬようすぐに剥がして手中に収めた時の、彼女の視線。
愛されるチャンスを得た一瞬の、モードの嬉しそうな顔が忘れられません。

いくら顔がイケメンでもエベレットのいでたちは女どころか犬も寄り付かないような有り様です。
しかも性格は孤児院育ちの家庭知らずから来るのか厄介で頑固で偏屈、口は悪いわ常識ないわ女性蔑視だわ、大抵の女は逃げ出すでしょう。
しかしモードは逃げなかった。
彼女は彼の中に潜む繊細さや優しさを見逃さず、彼とのロマンスに人生を賭けた訳です。

小さな小屋のような家、ボロボロのベッド、使い古された食器、家具…色彩を失っていた彼の家が、モードの愛で彩られていく。するとどうでしょう、古くてボロボロの家や家具が、まるでとびきりのビンテージ物のように輝いていきます。

彼らの愛情もそうです。
孤児院暮らし、貧困、障害、さまざまな世間から貼られるレッテルや評価から、何かしら自分は人より劣っている存在ではないかと劣等感や怯えを抱いていたモードとエベレット。
しかしモードがエベレットに正当な愛を望み、そして野卑な態度を続けながらも徐々にモードに対する信頼や愛情を育み、相手の愛情に誠実になろうと変化して、ラストには深くモードを愛することができたエベレット。
モードを深く愛することができたということは、エベレット自身が自分を深く愛することができるようになったということです。

モードが死ぬ瞬間、悲嘆に暮れ憔悴するエベレットに囁きます。

私は愛されたの。愛されたのよ。

モードの絵筆缶をエベレットが開けると、古く変色したメモ用紙。
エベレットの求人広告。

彼が貼り付けたメモ用紙が、彼女の愛の人生のサクセスストーリーの始まりだった。

考えてみたら変な文面です。

家政婦求む、掃除用具を必ず持参せよ!

エベレットが求めていたものも、実は最初から、愛する人だったのです。
認めたくなかっただけで。

小さな古ぼけた家、ボロボロの質素な暮らし。
だからこそ、こんなに二人の愛情が際立って輝く。
モノにこだわらず、愛に生きる。
なんてロマンチックな、作品でしょうか。

正直言って、サリー・ホーキンスの代表作はコレですね。
けしてシェイプ・オブ・ウォーターじゃないです( ̄∀ ̄)

いや〜、久々に良い作品を観ました。
大満足です(;ω;)✨
世間から 異質とされ、親からも変人扱いされていたモードが、
これまた孤独で他人を道具として認識しているエベレットの家に 家政婦として半ば強引に雇ってもらう。

モードは人の家なのに勝手に壁に絵を描き、喧嘩して家をでてくように言われても勝手に家事を続け、
それはもう滅茶苦茶でエベレットに殴られてもおかしくもないとも思った。笑

しかしモードは、どこか抜けていて人に従ってばかりの女性かと思いきや、傲慢でありつつ知的で思いやりのある、魅力的な女性。

あれだけ人としても女性としても扱ってこなかったエベレットが徐々に惹かれていくのもわかる。
ついには彼女のために掃除をし、裁縫をし、スープをつくる。協力的で彼女を支える良い旦那となった。
良い関係性の夫婦。

どんなに質素な暮らしで、周りから非難されてもそれは言わせておけば良い。当人同士が愛し合い、ステキな思い出を作って 肯定して理解して生きていくこと。
とても学ぶことの多い映画だった。
好きなことをして生きる豊かさをこれでもかと示してくれる。イーサンホークのこれでもかというツンデレの波状攻撃ヤバい。見てる方からすると困難の多い主人公だけど、決して自分なんか…と卑下しないしむしろとても高い自己肯定力に学ばされる。
最後に実際の映像を持って来ちゃダメよ、号泣しちゃいますから。笑

だんだん素敵になっていく家と比例して幸せになっていく二人。
自分を愛してくれる人は必ずどこかにいる。
私も絵かくの好きですが、モードのような絵は描けそうで描けない、絶対に。
雑誌で紹介されていて観たいと思っていた作品。
家族に疎まれ、そんなとき求人を知って思い切って家を出るモード。
殺風景だった部屋が、少しずつ変わっていくのは、みているこちらも楽しい気持ちに。最初怖かったエベレットも、優しい気持ちの持ち主だということを彼女は見抜いていたのだろうか。いくつもの微笑ましいシーンが心に残る。
自分の道を見つけたモードがまぶしかった。
大人のラブストーリー
byイーサン・ホーク

ドキュメンタリの中で彼が語った通りでした。

はじめはイーサンが嫌な奴。
これってパワハラ、モラハラ…

サリー・ホーキンス演じるモードが気の毒で、見ていられない。
見るのやめようと思ったほど。

でもニクソンの時代(1950年代頃)の実話ということで納得。

話が進むにつれ、二人の関係性に変化があり、お互いを必要とするようになる。愛はこんなにも人を変えるんですね。。。ほんと泣けます。

次第にイーサンが格好良く見えてくるから不思議。

サリーの演技は、もっと見ていたくなる中毒感があります。

イーサンとサリー、ナイスキャスティング。カナダの厳しい大自然、特に雪のシーンは、二人の温かさが心にしみました。


彼女の窓の話は芸術家だなと。
何があれば良いかと聞かれて「窓」と答える彼女。窓のフレームが、彼女の世界であり、キャンバスなのかな。


最後に実話の二人が登場。
ジジババなんだけど、しわくちゃ笑顔なんだけど、、、こちらまで笑顔になってしまう、そんな素敵な二人。

心温まる映画、また見たいです。


Maud Lewis: A window. I love a window. A bird, whizzin' by. Bumblebee.
mie38

mie38の感想・評価

4.2
大きな山場はないストーリーだけど、サリーホーキンス&イーサンホークの夫婦が良い✨
お二人の味のある演技に見入ってました。

シェイプ オブ ウォーターもこの作品も彼女は凄いなぁ!!
心が通ってる系

最高すぎる
HAL2016

HAL2016の感想・評価

4.1
モード・ルイスの人となりがよく出ていました。又、ご主人のエヴェレットの武骨だけれど誠実な愛にも感動します。絵はその描いた人の人となりが現れると言いますが本当にその通りですね。
mikepop

mikepopの感想・評価

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見始めは淡々として寂しく陰鬱な印象を受けるが、ストーリーが進むにつれて作品に対する印象がどんどん変わっていく。言葉が少なくMaudie の描く絵を中心にストーリーが動く。時に笑えたり、真面目過ぎないMaudie の台詞がいい。朝晩や四季の映像も素晴らしく、捉われず正しく本質を捉えている2人の姿を表しているように感じた。

ただ、おたま代わりにコップを使い続けてるのが気になる。