あおきちゃん

デトロイトのあおきちゃんのレビュー・感想・評価

デトロイト(2017年製作の映画)
4.1
息を殺す143分間
時間と心に余裕があるときに目撃すべき実話

人種差別を真っ向から捉え、その悲惨さを写し出した映画
観客はただ目撃者となるしかなく、観賞後は行き場のないやるせなさに平常心ではいられなくなります
作中でいうとジョン・ボイエガと近い立ち位置で、彼の痛みが一番ダイレクトに響いてきました
そしてこれがたった50年前の実話であり、現在もなお燻り続ける問題であるというのが…
教科書だけで勉強しても感情が追い付かないので、事実を感性で受け止められる作品は重要だと思います
娯楽や面白味とは違う 刺激的な映画でした

日本という島国にもたくさんの人が渡ってきました
私の周りにも、私と同じように仕事を食事を生活をしている外国人が沢山います
文化の違い 育った環境の違い なにより言葉の真意が伝わり難いことに時折イラつく事があり、この映画を見て怖いと感じました
今後、時代が進むにつれて国という括りが曖昧になってくると思います
差別問題は人種に限らず、男女であるとか出身であるとか括り出したら際限がないですよね
最小の括りは個人という存在
差別が無くならなければ行き着く先は、自分以外の全てを攻撃する孤独な世界…
なんだかまとまらないけど、悲しくなってきたのでここでやめますね( ´~`)
目の前に困っている人がいたら手を差しのべられる人になりたい
ラリーが救われたことが純粋に嬉しかったです