misty

デトロイトのmistyのネタバレレビュー・内容・結末

デトロイト(2017年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

はやくも2018ベストオブつらい映画が出た感…さすがに、さすがになんかあってもらわないとやり切れんでしょうと思いつつ最後まで観てもなにもない Where is 良心 Where is モラル ストレスって嫌なことではなくて緊張状態のことなんだなと感じた 気付いた時には取り返しのつかない狂気

こんな世の中サヴァイヴしたってどうなのよ 人の本性は修羅、現世こそが地獄…みたいな某悪役の独り言を思わずにはいられない あまりに不条理で理不尽な出来事に直面したときにはそれを把握する言語を失ってしまう 何を裁くのか、自分の記憶と結びつくこの言語は的確なのか、それでも言葉にするのか

誰が悪いのかといえばそりゃあデトロイト市警のお兄さんたちなんだろうけどこの映画を観る限りではそうだけどもこのモーテルの夜のことは本当は最後まで究明されてない あの夜そこにいた人たちの記憶と証言で作られた映画、だから市警の人たちが誇張されたのか、生贄にされたのか、それは判断できない

ゼロダークサーティは目的がビンラディンていう絶対悪と言ってもまあいいのかな…な人だったからマヤが狂気の沼に足を突っ込みながら暗殺作戦を遂行していく様を見るのもまあそうですわなと納得できることもあったけど、なにも納得がいかない つらい 元市警の3人はその後どうなったのだろうか

キャスリン・ビグロー、容赦ない 手持ちカメラのブレとズームアップ操作 切り出してやるぞその表情、みたいなカメラを覗く目にも狂気があっただろう 臨場感はすごかった 怖かっただろう これで性犯罪までぶっこまれてたら席を立ってたかもしれない…力のある男がイッちまってるなんて、なんて恐怖

ただ、良い映画でした。明日どこかの街にも起こるかもしれない、他人事ではない。
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