ノラネコの呑んで観るシネマ

デトロイトのノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

デトロイト(2017年製作の映画)
4.7
公民権運動の時代。
デトロイト暴動の最中に発生し、容疑者とされた黒人青年たちを、デトロイト市警の白人警官たちが虐殺した“アルジェ・モーテル事件”をモチーフにした群像劇。
前半50分が暴動が広まるまで、中盤50分が事件の一夜、終盤40分が事件のその後の綺麗な三幕構成(厳密には第三幕は裁判後)。
キャスリン・ビグローの演出は、例によって事件の現場に放り込まれたような臨場感。
特にモーテルのシークエンスは緊張が極限に達しどっと疲れる。
白人警官のやってることはとことんゲスいのだが、50年も前の事件を描いているとは思えない程の、現在と時代の同質性を感じさせるのが衝撃。
白人警官による暴力がなぜ無くならないのか、トランプの時代、時計の針はむしろ逆行しているのか。
白人女性への扱いも含めて、半世紀前の事件から見えてくるのは紛れもなく現在だ。
物語の軸となる、ある人物が最後に歌い上げるゴスペルの歌詞が、そのまま映画のテーマとなる。
ブログ記事:
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