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デトロイトのqudanのレビュー・感想・評価

デトロイト(2017年製作の映画)
4.0
最初から終わりまで緊張感に満ちている。

序盤のセットアップは緊張感こそあるものの登場人物が多いため、誰の視点で物語が進むのか分かりづらく、作品に入って行きづらい。

が、モーテルで事件が起きて以降は、単純な白人vs黒人の図式ではなく、個々の人物像が浮き彫りになっていき、一方的な暴力と相まって息が詰まりそうになる。

権威、疑心暗鬼、功名心、保身。
人種差別・男女差別の意識が通底にあるにせよ、暴力を振るう側のキャラクターを丁寧に描くことで「差別は良くない」という紋切り型の言葉のもう少し先を表現している。
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