むくむく

デトロイトのむくむくのネタバレレビュー・内容・結末

デトロイト(2017年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

泣いてる場合じゃないけど涙止まらなかった。
人種差別もだが、もっと人間が根幹に抱えているものを写し出していたように思う。
一番の悪役の警官がもっとも始末に終えなかったのは自分がまずいことをしていると百も承知していたこと。それに自分の嫉妬・劣情から乗っかる相棒、何も考えずに従って指摘されるまで自分のしたことに気付かない同僚。
関わりたくないと見ないふりをする州警察、見るだけでなにもできなかった人物。
誰が正しいとかがない。皆醜悪なものを抱えていてけして過去のことだけではきっと済まない。

ラリーに一言かけたい。
あなたを大切に病院まで運んだのも白人だったはず。
忘れられるわけないし許せるわけもない。
ただ、教会に響くあなたの歌声があなた自身の救いにもなっていますように。ほんのわずかでも心に光が射していますように。