Rena

デトロイトのRenaのレビュー・感想・評価

デトロイト(2017年製作の映画)
4.1
レヴェナントの時とは正反対
ウィル・ポールターのあの狂気...

イヤな奴全開で もう嫌悪感しかなかったですが、あの演技は感嘆に値すると思いました。
そして、正直 これほどまでにも強烈な作品だとは思っていませんでした。

発端はある悪ふざけからですが、

『 暴力・脅し・捏造・差別 』

全てにおいて 程度が甚だしい。
ここまで卑劣になれる人格に唖然とし、彼等は本当に同じ人間か!? と思うほど。
とにかく "横暴・残虐" 行為が凄まじく、思い込みと過信から当たり前のように振る舞うその有様がふてぶてしい。

この様相は " 時代的なもの!" と思い込みたかったのですが、
1967年の暴動時と今、同じことが繰り返されていると感じるのは気のせいでしょうか。
いろいろと釈然としない部分もありますが、残念ながら『 これが事実であり現実か...』と、自分を納得させました。

差別する側 される側
そして、中立的な立場...

鑑賞していていい気分ではありませんでしたが、それは俳優の方たちも同じだったはず。
どの立ち位置でも演じるのは難しいし辛かったと思いますが、全身 全霊 全力 の演技が伝わってきました。

これは素通りしてはいけない
そして 私自身、もっと覚悟を決めて臨むべき作品でした。
私が感じた恐怖など取るに足らないものですが、それでも本当にしんどい 142分間 でした。
でも、最後まで鑑賞したからこそ沸き上がる感情や感覚もある!

観てよかったです。
Rena

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