さき

デトロイトのさきのレビュー・感想・評価

デトロイト(2017年製作の映画)
5.0
最近、観てすごく感動して映画としてもとても素晴らしい作品に出会ったなと感じるものの、何度も観返したいなという作品ではないなという作品によく出会います。この作品もその一つです。

ウィルポールターが好きで、観始めたんですが、彼を初めて知った『メイズ・ランナー』よりもさらに酷いやつって感じで、改めて彼の演技の凄さを思い知りました。

今年に入ってから、黒人差別に関する作品をかなりたくさん観ているなという感覚があって、というか自分の中で今年もっと知りたいと思うテーマみたいになってます。このテーマの作品を何回観ても、なぜ同じ人間なのにあんなことができるのか理解できないです。警察による黒人差別を扱った作品は何本か観ましたが、通常守ってくれるはずの警察官が信用できないって、生きてて本当に怖いだろうなと思います。今作では、まるで狩猟のように人に向けて発砲する。観ていて怖くて怖くてたまりませんでした。

昨年、アメリカとカナダを回っていた時に、カナダ側のナイアガラの滝からシカゴに行きたくて、飛行機じゃなくてバスで行こうと調べたところ、デトロイトを通るルートでしたが、地球の歩き方でデトロイトのカナダに近い側が少し危ないので一人歩きはおすすめしないと書いてあったので、安全を考慮してトロントからシカゴは飛行機にした、というのをこの作品を観て思い出しました。きっとこの映画で観たのとは違う意味での危なさのことだったのだと思いますが、この映画で観たあの危なさが現代に地続きで繋がっているのではないかと思いました。

黒人差別を扱った作品で、ラストで勧善懲悪といった具合で気持ちよく終わる作品ってほぼ無いし、やるせない気持ちでいっぱいって感じですが、それがきっと今も終わってない問題なんだ、って私たちに教えてくれているのだなと思います。