ありふれた悪事の作品情報・感想・評価

「ありふれた悪事」に投稿された感想・評価

yy22

yy22の感想・評価

-
2018 WOWOW
『その国で"普通の人"は正義に殺される』
1987年、軍事政権末期の韓国。連続殺人事件の捜査に当たるが、情報機関の依頼で犯人逮捕を捏造させられた平凡な刑事の運命をヘビーに描く、社会派クライムサスペンス。
韓国の国民が厳しく弾圧された時代を舞台にしたフィクションだが、本当にあったかもしれないというリアリティと迫力がたっぷり。徹底的に描くことを通じ、暴走する権力の恐ろしさに迫った。
国家公務員の組織内外に対する暴力は、時代によるものなのだろうが、昨今もなお、暴力を伴うハラスメントが話題になることからも、国民性が一定程度影響しているのかもしれない。
ただ、戦後民主主義や資本主義が他国によって初期設定された戦後日本と異なり、市井の人々が希望と諦観の狭間で、自ら民主主義をつかみとってきた歴史の迫力はあるなと思う。
この手の韓国映画共通の印象を持った。
ぱんだ

ぱんだの感想・評価

3.4
普通の人
ある刑事が冤罪と気付きながらも、家庭を守る為に男に罪を被らせ苦悩する話。
始終重い。
イケメン俳優など皆無なところもリアルで重かった。
よくこの俳優陣を揃えたなぁー、ってくらいの華の無さ(笑)
泥臭い町並みや、薄暗い部屋で食べる美味しそうとは思えないご飯。
昔設定ものをよく観るからかわからんけども、韓国映画の良いところはそこだと思う。
正義とはなにか?系のよくある話だけど、まあ面白かった。
Aya

Ayaの感想・評価

3.6
公安に捏造を命じられ、大きな陰謀に巻き込まれていく刑事のおはなし
人の弱みに付け込み断れない要求をして自分の出世の為に利用する、人を殺すことも厭わないそんなことがありふれてるなんてとんでもないところだな韓国
国家権力の恐ろしさが伝わる社会派作品だった
キムサンホ良い味出てるぅ
ありふれた悪事、世界中にあるのかもしれないけど‥できれば少しでもなくなって欲しい。
とクリスマスに願います。
ありふれてたらやばい
1987年 民主化宣言で政治の季節真っ只中の韓国、ソウル。
ガサツながらジャスティス感の強い刑事カン・ソンジン。当然うだつが上がらない。…うだつとは? (※1)
口のきけない奥さんと、足の不自由な息子。息子を元気付けるためになけなしの金でバナナを買って帰る。バナナの皮の裏側(※2)を歯で刮ぎとるカン・ソンジン。切な…。
長谷川豊似の新米刑事(サイコパスでは無い)と、連続殺人事件の捜査にあたるカン。
カンに国家安全企画部(多分、公安みたいな感じ)の室長ギュナムから呼び出し。連続殺人犯の身柄を拘束したので取り調べa.k.a拷問をするように指示される。出世のチャンスとばかりにハリきってやったので、なんとか自白も取れた!で、具体的な調書を作成しようと尋問を続けるが、どうもおかしい。コイツ、話に一貫性が無いし、なんかボンヤリしてる…。
戸惑いながらも、出世をニンジンに頑張るカンの元に、昔馴染みの新聞記者ジェジンがやって来る。神妙な面持ち。曰く「×××は××じゃ××。××はもう×××いる」

激重。ディスクに16tって書いてあったかも。
序盤こそテンポの良さで気楽に観れますが、物語核心の中盤以降、もう暗過ぎてツライ…。イケメンも美女も出ない。それどころか…。
韓国映画の十八番の冤罪モノで、かつ冤罪が生まれるまでの過程を丁寧に描きます。確かに必ずしも杜撰さだけが原因では起こるわけでは無いよなぁ。寧ろ。キツイ…。
まあとにかく、公権力の闇みたいのが山盛りに詰め込まれていて、一つ一つのパーツは確かに有りそうな事なのかもしれない。でも、いくらなんでも一点に積み重ね過ぎなのではないかな?後半ちょっとついていけなくなってしまった。
クライマックスの民衆蜂起の描写。ぶちあがりますよね。そりゃもう、みんな大概公権力嫌い。…でも、それの気持ちを増幅させるだけの映画って、言わばある種ポルノと変わらないような無理矢理奮い立たせる感があるのではないか?
例えば、誰にでも関係あるような、「まいっか」の積み重ねみたいな感じの果てに冤罪が有って…みたいな作りの方が個人的には心に響きます。あと、今の日本は、この頃の韓国より普通に悪いと思うよ。

映画の作りとしては何も間違って無いと思います。でもただ一点、自分にはどうしても耐え難い不満点があるのです。それは…

主演のソン・ヒョンジュ。顔のつくりから髪質から、余りにも“A倍昭恵”にソックリ!!!こんな顔のヤツ、悪人に決まってるよ!無関係を装って、一番深くまで関わってるヤツの顔だよ!!どう考えても私人じゃないし、どんな理屈で証人喚問に応じ無くていいのか皆目…

…えーと、あとキム・サンホにフサフサのウィッグ被せるのは、面白すぎるからドンドンやってください!サイコーです。サイコー裁!役立たず!

※1,うだつ とは…半人半牛の妖怪。牛の身体と人間の身体がくっついている。頭は無い。産まれてすぐ謎の数列を語りだし(何処で?)、その数字でLOTO 6を買うと十分の一の確率で五等当選すると言われている。
※2,「バナナの皮の繊維を燻して吸入するとトリップする」というのは、拡販の為に業者が流したデマである。
もう一つの1987。

「1987、ある闘いの真実」が表の歴史とすると、こちらは裏の歴史?いずれにしても、国家権力に国民が踏みにじられ、それに対して抵抗した人々の姿を描いていて興味深いです。

国家権力の横暴は、なにも韓国のこの時代だけでなく、どこの国でも、誰もが知ってる「ありふれた悪事」。

踏みつけられ、切り捨てられ、理不尽に弾圧されても、立ち上がる人々がいて勝ち取った民主主義。その民主主義も危うさを増す昨今、その歴史を振り返る意義は大いにあると思います。
>|