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グッバイ・ゴダール!のKnightsofOdessaのレビュー・感想・評価

グッバイ・ゴダール!(2017年製作の映画)
1.5
[ゴダールパクってネタにしたったwwみたいな映画] 30点

私が勝手に"グッバイ!シリーズ"と呼んでいる一連の作品群の一本。通常"グッバイ+人名"という形で、ここに読点を入れたり感嘆符を入れたりすることでこれまで様々な人々とおさらばしてきたのだが、今回は当代で一番面倒くさそうな映画監督ゴダールにおさらばすることにしたようだ。映画の構造としてゴダールの映画っぽい枠構造や知的っぽい会話、章立て色反転にビビッドなカラーと徹底的に"っぽさ"を追求するその姿勢は完全に偽物であることを開き直っているように見える。ポップにするには題材に引っ張られすぎているし、シリアスにしたり政治的にしたりするには開き直りが邪魔をする。

ブルジョワであることに"自責の念は感じてる"とヌかしながらのうのうと車に居座って口論だけを繰り広げるゴダールのウザさと薄さが詰まった2時間。私はこういう人凄い苦手だし、多分アザナヴィシウスも嫌いなんだろうというのが伝わってくる意地の悪さで爽快だった。誰かが"ゴダールも人間なんだってこと忘れてない?"って言うのを待っているかのように、バグったサイコパスのような支離滅裂で超ミーハーな理論展開を繰り返すゴダールを周りの人がよってたかってボコボコにする様子を手を変え品を変え繰り返すのだ。そうして、映画は下らない理論を並べては傷付いて半泣きで自己弁護するゴダールを眺め続けるが、本当にそうなのかもしれないと思わせるあたりゴダールの映画から形成されるイメージというのもあながち間違っていないのだろう。

外見で判断するならイタリアの漁師のおっさんみたいな格好したマルコ・フェレーリの方が100倍マシでしょうに。ま、ゴダールの映画の内容の退屈さは劣化版の本作品にも伝搬していたし、正直アザナヴィシウスは明らかに小手先で映画を作っているので退屈さだけは極上。いやーそれにしても苦手な人ですわ。というか得意な人っているんか?(そもそもこんなレベルの映画がコンペに選ばれるとかどうかしてるでしょ)。
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