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ベルリン・シンドロームの62355cinema5のレビュー・感想・評価

ベルリン・シンドローム(2017年製作の映画)
3.3

No 89

Netflixドラマ「センス8」に出演していたマックス・リーメルトが犯人役です。

タイトルの「ベルリン・シンドローム」は、「ストックホルム症候群」(監禁されている人質が犯人に友好感情を持つ心理用語)をなぞらえたもの。

クレアは、ベルリンを旅するオーストラリア、ブリスベン出身のバックパッカー。
ある時、彼女は、地元のスポーツ学校で英語教師を務めるアンディと出会い、関係を持つ。
次の日、アンディは仕事に出て行くが、部屋は厳重に施錠されて外出できなくなっていることに、クレアは気づく。
彼女の肩には、「俺のもの」と書かれ、携帯のSIMカードも抜かれており外界と一切連絡が取れなくなっていたのだった。

アンディには実家で一人暮らしをする大学教授の父親がいたが、母親は子供の頃に家族を捨てて蒸発していた。

だから、アンディは母親に捨てられたトラウマから、愛する女性を失いたくないという気持ちが強くなり、クレアを拘束したのだった。

果たしてクレアは、この状況から抜け出すことができるのか?

監禁生活で、次第に明らかになるアンディのルーティーンとも言える行動が不気味ですが、悲しいかな、ストーリー展開は結構グダグダしている感じなので、ハリウッド製に見られるテンポの良さと緊張感が少し足りません。

また、作品で描かれている舞台の殆どが、監禁部屋なので、ベルリンの街の風景もあまり楽しめませんでした。

それでも、重要な伏線の回収はあるし、ラストがアンディにとっては皮肉な結末となるので、この手の作品としては及第点でしょう。

※アンディの住むアパートは、廃墟のような建物でした。おそらく、東西分裂時代に建てられた遺物でしょうか。歴史を感じさせるものでした。
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