れんれん

曽根崎心中のれんれんのレビュー・感想・評価

曽根崎心中(1978年製作の映画)
3.0
人形浄瑠璃を映画で表現するというのは、大映がなくなったあと、ATGで行った増村保造の実験だったのか。

あえて、三味線などではない時代劇に似つかわしくないBGM、ポップアートとして通用する美術、何より宇崎竜童のキャスティングで、古典の演目を否定しつつ、いかにも芝居という台詞回しで人間を人形浄瑠璃に近づける。
もちろん、宇崎の素人臭さは鼻につくし、梶芽衣子の良さと比べると雲泥だが、こうなってくると、素人だからこその「棒」を、監督は期待したのかと思わせる。

増村監督の独特の美意識が発揮された作品。
れんれん

れんれん