らんらん

曽根崎心中のらんらんのレビュー・感想・評価

曽根崎心中(1978年製作の映画)
3.5
近松門左衛門原作の心中物語を梶芽衣子、宇崎竜童の主演で映画化、監督は増村保造

んー、悪くないけど正直、正直言っちゃうと「はよ心中せい!」と言いたいw
何かと「おはつ!」「徳さま!」の繰り返し繰り返し、ようしゃべるしゃべる
いざ心中となっても空振るわ、躊躇い傷だわで、お前は「反逆児」の東千代之介かと(誰も知りませんね、すいませぬw)
あとなんか終始梶芽衣子主導みたいな感じで、宇崎竜童なんか誘導されてないか?みたいな気もしてくる
それだけ梶芽衣子が印象的と言えるかもだけど

そう、梶芽衣子相変わらず良かったです、もう二度見したくなるくらいの美人
後半の啖呵を切ったり、死ぬ覚悟を決めて割り切った姿よりも
前半の不安定っぽい、うつむき加減のなんか猫みたいな梶芽衣子のほうがかわいくて新鮮だったです

あとは真犯人が明らかになるとか、2人が晴れて夫婦になれるとか死ぬ必要なかったみたいな変な慰めはいらないかと、悲劇が薄れる、身の潔白も不自由さもそれがあるからこその悲劇だと思う

うん、梶芽衣子が出てるのもあって前から見たかった作品の一つだけど、心中を扱った作品では「心中天網島」のほうが好みですね
こっちはカラーで心中の血の色や女郎の鮮やかな着物の色とかで楽しめるけど、やっぱりモノクロの方が時代劇っぽい雰囲気出るかなーと
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