白

曽根崎心中の白のレビュー・感想・評価

曽根崎心中(1978年製作の映画)
5.0
マルチ・アングルショットの重層性が二人の愛の決定的な存在証明となる。
卑しさや潔さの交叉点上で描かれる精神の生命の苛烈さが、男性女性の対称線上でまばゆく、美しく紅の火花を散らす。対象物は何処までもフェティッシュに映じられ、愛の究極形、或いは生の臨界点を迎える肉体は二人が身を潜める巨大な陰の片隅で増すばかりの光を放ち続ける。
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