韓国らしいリメイク映画
・感想
この映画はベネズエラ映画「マザーハウス 恐怖の使者」の事実上のリメイクとなる作品です。調べてみたところ物語は概ね同じところが多いものの、韓国ということもあってか若干の改編はあったので「マザーハウス 恐怖の使者」を見た人でも少なくとも楽しめそうな映画ではありました。
で、話としては「マザーハウス 恐怖の使者」同様に前半にホラー要素・ミステリー要素で畳み掛けてからの後半に感動要素を入れつつも終盤に一気にネタバラシをするといった構成になっているが、結構笑える要素のあるシーンはある。
まず、主人公ミヒの家に棲みついている
渡部将軍夫婦が登場するのだが、渡部将軍は見せ場はさほどないものの立派な将軍として登場しているのだが、その妻が前半でミヒが家に再び戻ってから襲おうとするシーンで確実に「あれ、これってコウメ太夫じゃね?」と言いたくなるほど顔にお粉のつけた姿で襲いかかって来たり、微笑ましいシーンなのだがミヒの息子が駄菓子屋でボンバーマンをやり続けようと糸をくくった硬貨を使ってボンバーマンをやり続けようとしているシーンはリメイクさながらではあるもののクスッと来るシーンでした。
極めつけはミヒが巫女様(マザーハウスでは占い師だった。)にお願いして家に棲みついてる武田将軍らを呼んでしまうのですが、その時にある人物がミヒの目の前に立っていてあとあと考えたら冷静に話す機会を設けてないじゃんと思ってしまい、その人物の行動にちょっと笑ってしまいそうにはなります。
夫のチョルジュンに関しては、「マザーハウス 恐怖の使者」と違って韓国映画らしく性格に難のある刑事さんになっていて、夫の凶行も弟のジウォンが事故死した際にチョルジュンがその死の責任を兄のヒョジュのせいにしてることで狂気じみた行動に出てるといった感じになっていて、極めて関白でありながらもよくある悪い旦那さんに近い行動となっていました。
個人的には老婆になったミヒの特殊メイクが若干違和感がなくもないが、充分物語の内容にのめり込んでいたので気にはならなかったし全然良かったのだが、ラストシーンに最後にヒョジュと大人になったヒョジュの好きな娘が再会する場面があるのを観てると名探偵コナンの子供になった工藤新一と毛利蘭みたいでなんか複雑だなぁとは思った。
実質、敢えて惜しいなぁと思ったのはヒョジュが数日前に一度タイムスリップしてしまうシーンがあるのだが、そのシーンがまあ唐突で一度混乱したのでもう少し手堅く導入してくれたらまあ映画としては観やすかったかも。なんせ一度死んだはずの弟のジウォンが生きてるなぁと思ったらタイムスリップしてたのでもう一回見直して理解したと同時になんだか悲しくなった。