TaiRa

ザ・ヴォイド 変異世界のTaiRaのレビュー・感想・評価

ザ・ヴォイド 変異世界(2016年製作の映画)
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80'sホラーへのオマージュに溢れたカナダ製低予算ホラー。クラウドファンディングで予算集めたらしくエンドロールに人名がいっぱい。

警官がボロボロになったヤク中を病院に運ぶと謎の邪教集団が病院を包囲。ヤク中を殺しに追って来た謎の親子、人間が化物に変身する現象、と困った事が盛りだくさん。ジョン・カーペンターの『要塞警察』や『遊星からの物体X』を基本にした作品。そもそも『The Void』ってタイトルもカーペンターっぽい。病院の患者がテレビで『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』観てるのも、同じ籠城ホラーの中にあるから律儀。登場人物に妊婦がいたりしてロメロっぽさも多い。あと看護婦が患者の目に…っていうのは『ゾンゲリア』かな。他にも色んなネタ入れてるっぽい。話や世界観はどんどん『サイレントヒル』(特に2?)や『ヘルレイザー』みたいに。『エイリアン4』とかも好きそう。最後は『ビヨンド』みたい。懐かしのホラー映画を好きなだけ再現した感じ。予算の少なさをカバーする為か画面は暗くはっきり見えない。金ない中で禍々しいものを描こうという気概は良し。特殊造形のデザインも良かったので、もっとはっきり観たい気もする。粗が目立つのかな。パトランプに照らさせる邪教徒たちの画とか好き。喪失についての悲しい物語なのも良かった。
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