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マイヤーウィッツ家の人々(改訂版)のCHEBUNBUNのレビュー・感想・評価

2.0
【アダム・サンドラーVSベン・スティラー】
今年のカンヌ国際映画祭を騒然とさせたNetflix配信作品のみの作品「オクジャ」と「マイヤーウィッツ家の人々 (改訂版)」。金曜日に後者が配信されたので観てみました。監督はノア・バームバック。「イカとクジラ」「ベン・スティラー 人生は最悪だ!」「ミストレス・アメリカ」と痛く辛い人間ドラマを描く彼がまたもやキツそうな人間ドラマを作ったようだ。それを、アダム・サンドラーとベン・スティラーとハリウッドを代表とする二大コメディアンに演じさせるというユニークなことになっている。果たして...

☆「マイヤーウィッツ家の人々 (改訂版)」あらすじ
父親がMoMAで回顧録を開く為、四散バラバラになった家族がニューヨークに集まる。しかし、父の口から語られたのは、家も作品も売ると言うことだった。落ち目の音楽家である息子は猛反対するのだが...

☆アダム・サンドラーVSベン・スティラー
本作も、キツイキツイ話であった。芸術家一家が、落ち目になりタイタニック号のように沈没していく過程が生々しく描かれている。IMDbによると本作はコメディだと語られているが、劇中に挿入されるインディーズ映画のシーン意外、真面目にシリアスドラマだ。折角家族が集まったのに、父親の決断によって口論となる。落ち目で、ほとんどニート同然な男(アダム・サンドラー)は、自分の人生が詰まった家を失うのが厭で、家族に「家を手放さないで」と言う。ただ、彼には金がなく、駐車場料金もケチって何十分も安い駐車場、あわよくばタダで駐められる場所を探すような男。だから発言権があるわけもなく、時は進んでいく。

そんな彼と、コンサルタントとして働く男(ベン・スティラー)が激突するのだ。

兄弟げんかは兄弟げんかでも非常に醜く、目も当てられないようなバトルシーンに心が痛くなった。

☆Netflix映画だ!
ノア・バームバック作品は「ミストレス・アメリカ」を初め、日本で公開したりしなかったりする。ただそれも分かる。彼の作品は映画館で観ようと思ってみる作品ではない。年間150本以上映画館で映画を観る私でも、彼の作品を観に劇場へ行くのは腰が重い。もちろん、話は面白かったりする。ただ、本作に関しては、芸術家の話にもかかわらず、アーティスティックな描写がなく、とにかく辛い家族模様が映し出されていてちょっと退屈してしまった。「オクジャ」は「おい!映画館で上映しろ!」と思ったが、本作は別にNetflixで良いかなと思う次第です。
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