widderchan

きっと、いい日が待っているのwidderchanのレビュー・感想・評価

3.5
1960年代コペンハーゲンの児童養護施設で実際に起きた事件を基に作られた映画。
エリクックとエルマーの兄弟を主人公として、児童養護施設で行われる体罰、躾という虐待に打ちひしがられなごらも夢を諦めない姿が描かれている

子どもとはこんなにも強いのだろうか。
なにをそこまでエルマーを強くさせたのか、私は『夢』ではないかと見ていて思った。
『夢』を持つとは本当に素晴らしいことだ。
また『言葉を知っていること』
それはいつの時代も変わらず、言葉の力は私達に突き進む力をくれる。
この映画では、同じ児童養護施設の男児達にエルマーが想像力豊かに、希望に満ちるように手紙を、読み上げてくれる。


その時代、児童養護施設もなにをモデルにしたらいいのかわからず、大人のいうの『いうことをきく』子がよしとされていた。
子どもの権利などなかった。私たちもきっと同じ年代に生きていたら同じことをしていただろう。だってそれが『当たり前』だと思ってたから。

では、今を生きる私たちは『何』が出来るのか。
『虐待』と呼ばれるこの行為が繰り返されないように学んでいくことしかない。
私たち『大人』が学び続けるしか。

今は第三者委員会や意見箱などがあり、少しは子ども達の意見が第三者に伝わる組織作りがなされている。

『施設』へのイメージの払拭もしていきたいな〜とも思った。
もちろん施設とは閉塞的、自由は効かない。では、どーしたらもっと子ども達が、『普通の子』(また普通の子というのもまた語弊があるが表現できないので、ごめんなさい)と同じように『生活を送る』ことが出来るのか…


…にしても見てるのはしんどい映画ですよ。
でも見てよかったです。
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