hana

きっと、いい日が待っているのhanaのレビュー・感想・評価

4.6
兄弟二人の並々ならぬ勇気がもたらした奇跡に感動。

舞台は1960年代のデンマーク。
兄エリックと弟エルマーは、母親の病気の為寄宿学校に短期入学します。エルマーの将来の夢は宇宙飛行士。人間が初めて月面着陸するニュースに心惹かれてその日を待ちわびています。

寄宿学校では、校長始め教員達が「社会に出た時に役立つ人間に育てる」ことをモットーに子供達を指導。聞こえはいいですが、実態は教員達から日常的に行われる暴力や理不尽なパワハラに耐えなければいけない子供達の姿が。

教員達の傍若無人な振る舞いに本気で腹が立ってしまいました。味方となる大人がいない状況下で子供達の結束は強くなるけど、力ではどう頑張っても大人に勝てない。子供達の目に光がなく感情を捨てて耐える姿が観てて辛い。

校長役のラース・ミケルセン。「Sherlock」でも思いましたが、冷酷で狡猾な支配者役がこれ以上ない程ハマっていました。

過酷な環境に置かれても物怖じせず現状を変えようと頑張るエリックとエルマーの姿には何度も心が震えました。
「待っていてもいい日が訪れないなら、自ら動いてみる。自分の人生を他人にコントロールさせない。可能性はきっと宇宙のように無限大。」
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