takato

シェイプ・オブ・ウォーターのtakatoのレビュー・感想・評価

4.3
 デルトロ監督オスカー受賞おめでとう!。ついに俺たちのデルトロが認められる日が…。このことが本作で一番嬉しいこと。ただ、本篇には多少言いたいことあり。

 デルトロが、迫害される者、存在してないように扱われる者たちの象徴としてヒロインと半魚人を描く!と聞いて上がらないわけがない。これは俺好みのテーマですよぉ~と思ってたのだが…。

 全体的な美術のセンスとかは凄く良い感じ。50年代アメリカ調というか、派手なことや奇抜なことしなくても、どこかチャーミングで洒落てるセンスが全体に行きわたっていて見事。半魚人の造形や、「ドリーム」や「ギフテッド」で良い味だしておばさんがここでも大活躍といった良い面が沢山あるのは認める。ただ、一番肝心の二人の恋に乗れず。

 別に半魚人との恋が気持ち悪いとかそういう次元じゃなく、この二人が恋におちるほどの説得力を出せてないかなあ…。せめて手話でかなりコミュニケーションできるようにしたほうが良かったのでは?。「君の名は」の問題でもあるんだけど、この二人の絆の説得力が弱いから、どうにも空々しく感じちゃう部分があった。これだったら「ヘルボーイ2」の半魚人君と、エルフのお姫様の恋の方がピンときた。

 まぁ、デルトロ監督は本当に才能あるオタクという、日本で言うと庵野さんみたいな方だから今後いくらでも期待できる。オスカー受賞したし、今まで予算で苦しんでいたところが解消されるかも。
 
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