82saku

シェイプ・オブ・ウォーターの82sakuのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

beauty and the beastを観て、
古いと思った。
彼女は野獣の姿のまま、
彼を愛した。
愛が通じた瞬間野獣は美男子に、
しかも超金持ちの王子に。

清く正しく人に優しく生きていたら、
幸運が訪れるという教訓。
これは童話だ。
分かってはいる。
だけど、ご褒美としての幸運が「美男と金」というのがどうも古い。

と、友人に話したら、
ディズニー映画を観に行く人の感性じゃないね、と言われた。

。。。

あと、
シュレックを勧められた。

シュレックは面白かった。
だけど、
「醜女と醜男、
つまりは似た者同士がお似合い」
に帰結してるように思えて、
何となくしっくりと来ない。
心が通じ合う事を最上に据えていたら、
姿形で辻褄を合わせなくても良いのではないか。

そこでこの映画だ。
初めから終わりまで、
人と人外。

beauty and the beastの感想を友人と話していた時、
「でも、王子の姿に戻らないと生活に支障がでるんじゃない?」
という意見が出た。

なるほど。
それは分かる。
性交渉は大切だ。
大切で、素晴らしいものだ。
そりゃそうだ。

そこでこの映画。
性交渉が可能である。

ナイス!!!


ただ、
自分には少し悲しい結末に思えた。
二人は結局、
人の世では一緒になれなかった。
彼女が彼岸に逝く事で、
二人は一緒になれた。
それは、
死後の世界とも捉える事ができて、
悲しく思えた。

彼女の友人のように、
全てを知りつつも受け入れてくれる人の側で、
二人が幸せになって欲しかった。
大それた望みだろうか。

多分そうだろう。

みんながみんな、
受け入れられないのは仕方ないのかな。
寂しいけど。

それならばせめて、
二人の世界で、
二人だけの静寂の中で、
一緒に居られて良かったね、と
祝福を送りたい。

お幸せに。
82saku

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