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シェイプ・オブ・ウォーターのpicoのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

映像が美しい映画だと言われているけれど、それ以上に音楽がすばらしい映画だと思った。

カットが変わっても、イライザの頭の中の音楽が流れ続ける〜それが映像と音楽に絶妙な違和感と心地良さを与え、まるでずっと彼女の夢の中にいるような気持ちだった。

古き良き時代のアメリカの設定もよくて、色合いや家具や車がレトロで、現実とファンタジーの間くらいの感じがしてちょうどいい。

半魚人の設定がどうかという意見もあるが、私は「ポカホンタス」だと思って観ていたので、納得できた。自分とは異質なものを受け入れられるのかどうか、その一点につきる。

キリスト教の概念では「神は自身に近い形に人間を作った。だから人間は尊い」というようなセリフがあったが、半魚人は生息地では神として現地人に崇められていた、という対比が印象的だった。

半魚人は、二足歩行で意思の疎通もできる。違うのは見た目だけ。それなら、手足がない人は?肌の色が違う人は?話せない人は?人種も国境も誰かに勝手に引かれた線だ。

パンズラビリンスが好きで、この映画も好きだったので、この監督好きなんだろなーと思うけど、また観たいかと言うとそうでもないので、この点数。
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