tagomago

シェイプ・オブ・ウォーターのtagomagoのレビュー・感想・評価

4.5
とてもロマンチックな映画。ヒロインは目立って綺麗なわけじゃないし地味という印象だけれども彼女の薄幸感が良かった。タップダンスや妄想の中でのミュージカルも可愛らしい。それに対する半魚人は思ったよりも魚で驚いたがだんだん見慣れてくるというかどこか愛らしい部分を持たせてくるのがデルトロ流なんでしょうか。

色使いとか音楽とか切り口は多数あってデルトロ監督の映画的教養の豊かさを肌で感じれて良かった。見てる間中ずっと幸せでした。そして常に社会的弱者の目線に立って物語を動かしてくれるので登場人物に感情移入しやすい。だから一見この2人がロマンスな関係になるのかなと疑っていても最後には当然な話と受け止めている自分がいる。
イライザが人魚姫であることを際立たせるための伏線が憎いほど効いてる。イライザの首の傷が最後になって意味を持ち出すのがしっくりくる。

悪役のマイケル・シャノンはまるでモンスターながらも悲哀を感じさせる。上司にせっつかれ脂汗かきながら走り回り、ポジティブ思考の本を読んでたりお前もお前で辛いんだなと思わせる。
清掃員のオクタヴィア・スペンサーがここでも映画の土台をしっかりと支えている。

社会的に虐げられている人々が半魚人を救出する作戦を決行する場面は素人ばかりなのでハラハラ。
バスルームを水でいっぱいにする場面もそして海へ沈んでいく場面も美しい。より愛が深くなっていることを示す名場面だと思う。

デルトロ流のハッピーエンド。どこまでも清くて美しい。