深谷守

シェイプ・オブ・ウォーターの深谷守のレビュー・感想・評価

4.5
今更ながら鑑賞。
普段仕事で色々な番組の企画書を見ているが、ヘンなテイストの番組の企画書を通すことは難しい。自分が面白いと思ってもそこには絶対に反対する人がいて、しかもそちらの方が多数。本当は1人が10の思いで推す企画の方が絶対に面白いのに、9人が1の思いで納得する企画が通っていく。これがマーケティングに基づく多数決の世の中なのだ。
そんな時代にこんな企画が成立していくことが素晴らしい。化け物が主人公で、グロテスクでエロテックで時にはミュージカルでもあるこんな映画は絶対に多数の支持を得られるはずがない。というか理解もされないだろう。
しかし誰か理解者を得てこの映画は作られ、結果、多くの人に愛された。そのことに大きく勇気付けられる。
映画としても完成度が高く素晴らしい。そして明らかに変態の映画だ。
深谷守

深谷守