結構な描写もあるので観やすいかどうかは置いといて、内容は分かりやすい。
あ、この人ゲイなんだとか、黒人差別とか、マイノリティーへの目線が分かりやすく、そして優しい。
そこらへんがアカデミー好みなのかなと。
『パンズラビリンス』が辛すぎたのに比べて、同じような結末なんだけど、こっちの方が納得しやすい。
ちょっと泣いた分は加点するけど、でも正直好みじゃない。
ただ、かつてのティム・バートンのように、マイノリティーに感情移入しすぎて作品が破綻するなんてことなく、きっちりエンタメ作品として仕上げているギレルモ・デル・トモはやっぱり凄い。
この作品をこのテイストで撮れるのは彼しかいない。
ちなみに予告編を観るまでは、マイケル・シャノンが半魚人かと思ってたけど、半魚人はいつものギレルモ・デル・トロ専属のかぶりもの俳優さん。『ヘルボーイ』でも半魚人だった人。
マイケル・シャノンは遠藤憲一ばりのアウトレイジ系かと思いきや、全盛期の中尾彬系の変態だった。女の首絞める系。
『ノクターナル・アニマルズ』も良かったけど、こっちでアカデミー賞ノミネートさせるべき。
半魚人以上にクセのある人間ばかりが出てくる、大人のおとぎ話。
☆☆☆★★