すず

シェイプ・オブ・ウォーターのすずのレビュー・感想・評価

3.0
E.T.の恋愛バージョン


[美女と野獣]が引き合いに出ていますが、あれって野獣が言葉を話せてる時点で本作と設定が違うから既視感は感じなかった。それにあちらはきれいなおとぎ話で、こちらは憧れるような女性でもなければ半魚人はずっとありのままです。監督も[美女と野獣]のようなお決まりの物語を書きたくなかったと言っている。

強いて言うなら[E.T.]の方が私は近いと感じた。[E.T.]も交流する姿に愛着が沸いてきて、最後には少年だけでなく観客までもが寂しいお別れを経験しますよね。


本作では異星人ではありませんが、半魚人という我々にとっては未知の生物との交流、だけならまだしも愛し合う姿を手話と水で見事に表現しました。

と言いたいところですが、そうでもないんですよね、私としては。詳しくは下記ネタバレに書くとして、R15だけあってグロい。指ポロン😱に指ブチッ😱ちょっとテンション下がってしまった。あの指にも意味がありそう。それにエロいシーンも結構ある。女性の性欲を垣間見た。半魚人は可愛いと思えた派です(笑)おめめパチクリ👀


[シェイプ・オブ・ウォーター]つまり〈水の形〉。〈水〉はどんな器にもその形に沿って変化しますよね。〈愛〉もまた多様であり、差別や偏見にとらわれず柔軟な心で向き合うのが本質。メッセージとしては既視感があるけれど、イライザの言葉にハッとさせられた。

半魚人は口が聞けない。私も口が聞けない。私と彼とで何が違うのか。なぜ彼は殺しても良くて、人間は殺してはいけないのか。

種族は違くても彼から見ればイライザも同じ条件ですよね。そこに気付くかどうか。私たちはすぐにその本質を忘れてしまう。だからこそこうして映画を通して定期的に仲良くしようとありのままを受け入れろと訴え続ける。


メッセージもファンタジーも良かったのに、、のに、、そこまでハマれなかった。浸る映画なんだろうけど、私はまだ半身しか浸かっていない。私が全身浸かるには1回観ただけじゃ足りないみたい(笑)


アカデミー賞の作品賞と監督賞を獲得しましたね。個人的には[スリー・ビルボード]が取ると予想していましたがハズレました(笑)

こうしてレビューを書き始めてわかったんですが、もう1回観たくなってきました。確かめたいところや色使いや水の表現。現段階ではこのスコアだけど、次観たら上がるかもしれない。



余談
字幕が黄ばんで見えると思って眼鏡が汚れてるのかと思ったら字幕が黄色だった(笑)色に意味はあるのかな?

劇場ウォッチ👀
隣の席の女性が強烈でした(笑)
ティッシュボックス持参で鼻を豪快にかむという恥じらいもない姿にひく。周囲の客たちみんな気に障ってたと思う。そして私はすぐにマスクをしました(笑)風邪だったらと思うと😨それとも花粉症だったのかしら。それに子どもかと思うほど独り言が多い!ウワーだの死んじゃうだのお家じゃないんだからさ~っていうかこの映画R15ですよね。あなたいくつなの?社会人のようだけど大人として大丈夫?と心配になってしまいましたよ(笑)にしても迷惑な客でした。


~ここからネタバレ~



半魚人との愛かというとそうでもないと書いたのは、ラストでイライザの首の傷がエラになるところ。それって元々同じ種族?本来の姿に戻っただけなんじゃ…と思ったら異人種との愛ではないですよね(^_^;)

でもおじいさんの想像であってイライザは死んでしまったという意見もあるので断定はできない。その辺余白を残してるのが、観る者が映画を完成させる楽しみでもある。このラストをどう捉えるかがもう1回観て確かめたいところ。
すず

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