ツナ缶

シェイプ・オブ・ウォーターのツナ缶のレビュー・感想・評価

4.1
なかなか映画館に足を運べなかったがやっと先日観られた。

人を選ぶ作品かもしれない。が、私にとってはとても好みに合っており楽しめた作品だった。
声を失い、自身が社会には馴染めないものと思いながらも女性としての欲と夢見がちな性格を内包し日々を過ごしているイライザ。人間社会の中では『声』が欠けていると認識され『普通』よりも下のフィールドに位置づけられてしまっている彼女が、声でコミュニケーションをしないことが『普通』である彼と出会い過ごして行くうちに、女性としてのほのかな欲も満たされていったのだと思う。
そんな過程を美しい情景と肉を伴った生々しい映像でもう一つのおとぎ話として描き切った監督にお礼を言いたい。とても美しくて心に残るものでした。ありがとう。
ツナ缶

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