Yukaneko

シェイプ・オブ・ウォーターのYukanekoのレビュー・感想・評価

4.2
おとぎ話のような素敵な作品だった。かなり心を動かされた。

海などの自然、安らぎのイメージなのか緑色が多い世界観。独り身で寂しさはあるけど、話せないことに対しては不自由を感じていない様子。イライザの心理状態を表しているのかもしれない。途中から補色の赤色の服を着るようになるのは恋心の現れか?

イライザと魚人の最初の繋がりが「卵」というのもよかった。「卵」からは「生まれる」や「命」を連想する。

人種問題やLGBTQのこともテーマに含まれている。

イライザと魚人のように言葉で話さなくても異種族同士でコミュニケーションがとれるのって素敵。ロマンチック。同じ人間同士でも上手くいかないことってあるのに。それを表しているのがゼルダと旦那さん、ジャイルズとパイショップの店員だと思う。

女性の「性」についても描かれている。まずはイライザの風呂場での自慰行為。これは女性も性衝動のある人間だと知らしめている。強弱はあれど性衝動があるのは男女同じ。男性の自慰シーンのある映像作品より、女性の自慰シーンがあるものは少ないと思う。女性が性欲を露わにするのは下品だとか印象が良くないという古い考えを払拭する女性が一歩前に出れるように感じた。女性の自慰行為のシーンを入れたのは良かったと思う。

そして、女性の見方が描かれていた。ストリックランドは女性を性的な目で見ている人、魚人はたぶん性別に関係なくありのままを本質を見てくれる人の比喩になっている。女性は意志もあるし、ものじゃないっていう強い気持ちを感じた。


バスで帽子越しに窓の外の音を聞く?行動がよくわからなかった。

ミュージカルみたいなシーンはいらない。
Yukaneko

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