シェイプ・オブ・ウォーターの作品情報・感想・評価 - 5ページ目

シェイプ・オブ・ウォーター2017年製作の映画)

The Shape of Water

上映日:2018年03月01日

製作国:

上映時間:124分

あらすじ

1962年、アメリカとソビエトの冷戦時代、清掃員として政府の極秘研究所に勤めるイライザ(サリー・ホーキンス)は孤独な生活を送っていた。だが、同僚のゼルダ(オクタヴィア・スペンサー)と一緒に極秘の実験を見てしまったことで、彼女の生活は一変する。 人間ではない不思議な生き物との言葉を超えた愛。それを支える優しい隣人らの助けを借りてイライザと“彼”の愛はどこへ向かうのか……。

「シェイプ・オブ・ウォーター」に投稿された感想・評価

東京国際映画祭にて。

見終わった瞬間、震えが止まらなかった。帰りの電車の中でも震えがまだ続いていた。なんて美しい映画なんだろうか。

「理解し合うのに言葉はいらない」という最も基本的で重要なことをここまで大胆に、しかもディープに描き出されていた。予告でもある通り、半魚人は主人公が言葉を持たないことを全く気づかないのだ。コミュニケーションの一つのツールとして用いられるべき言葉が、いつのまにか言葉を用いて人を蔑んではいないか。
言葉だけでない。黒人というだけで、同性愛者というだけで人を侮辱してはいないか。そんな社会を皮肉る映画でもあった。

それに対し悪役として描かれる警備員を演じたマイケルシャノン。彼は半魚人を拷問しながら家庭を持ち幸せに暮らしている。そのことが戦時中の兵士を彷彿とさせる。また、彼もまた国家や情勢によって苦しめられている人の一人だということも強調きている。
差別は社会そのものによって引き起こされ、一人の力じゃどうしようもない。その無力感を伝えるとともにSF的に強大な力、人智を超えた絆を表現した。

オリジナル版のため、性的な描写も残虐な描写も容赦ない。しかし、だからこそ伝えるものがある。半魚人の真実を。
日本公開時にはR15となり、カットされてしまうのが心配。主人公の自慰シーンがかなり重要な役割を果たしているのに。

そして、この意味深なタイトル。ラストでは鳥肌必至。

レトロな音楽と雰囲気、時折主人公が見せる幸せそうな表情。そして半魚人。見ているだけで幸せが伝わってくる。主題が壮大であるのに難しすぎず素直に見ることができる、素直に見ている自分を見ることができるのだ。デルトロ監督が「愛と映画のための映画」とおっしゃるように、その通りの映画だった。
ノラ

ノラの感想・評価

4.8
迷うことなきオールタイムベスト。
異質で孤独で複雑で、そんな人から理解されない世界には、海のように底知れぬ愛が満ち溢れていた。
この美しき映画への愛を描いたおとぎ話に、ただただこのまま抱きしめられていたい。

『Hugo』であり『バットマンリターンズ』であり、演出面で私が想像していたもう1つの『ラ・ラ・ランド』でもあった。
言葉を発することができなくとも、人と感情を共有する喜びが本当に幸せ。
二兵

二兵の感想・評価

4.6
東京国際映画祭にて鑑賞してまいりました!

『ヘルボーイ』シリーズや『パシフィック・リム』で有名な、我らがギレルモ・デル・トロ監督の最新作!

監督は残念ながら今後しばらく休業されるとのことで、その前の最後の作品となるのでしょうか…。

1960年代、東西冷戦下のアメリカを舞台に、声帯が傷ついているせいで声が出せないヒロインと、彼女の前に現れた、ある"モンスター"の交流を描いた作品。

上記の代表作の様な派手さは無く、全体的にゆったりとした雰囲気で、画面も薄暗い色調が中心。しかし決して退屈だという訳ではなく、序盤のスピルバーグ的な見せないことによるサスペンス演出などは流石。

R-18指定なので、女優さんの体当たりのヌードシーンやエグいシーンもあるのですが、そこまでグロくはありません。実際、映画祭だということもあってか、女性客もそこそこ多かった印象。

キモとなるのが、ヒロインと異形の怪物の恋愛描写。下手すると非常に気持ち悪いものになってしまいそうな所を、実に美しく、かつアーティスティックに描いています。お互い普通の身体ではない存在ながら、両者の間にあるのはあくまで純粋な"愛"。金獅子賞受賞は、この辺りの描写が評価されたのでしょうか。

また、当時のモノクロ映画や車、音楽など古き良き時代の文化を楽しめるのも見どころ。舞台が映画館になっており、監督自身の映画に対する愛も感じさせてくれます。

全体的な流れや、ヒロインの相棒となる黒人女性の名前など、旧約聖書を参考にしている部分があるようなのですが、当方、その辺りは全く詳しくないので、解説できず…。しかし、デル・トロは神話好きですよね〜。

『パンズ・ラビリンス』を彷彿とさせる演出が多かったので、あの作品が好きな人ならば気に入るかも。一足先に観ることが出来て良かった。
とえ

とえの感想・評価

4.0
1962年 冷戦時代のアメリカを舞台に半魚人と人間の間に芽生えたラブストーリー

愛に溢れてたわ〜
主人公のイライザは口をきけない独身女性で、半魚人と出会うことで、愛を知り女性として美しく成長していく

何しろ半魚人だから、画面は水で満たされているのに
寒々しくなく、むしろ温かい

最も心に残ったのは「人と違うこと」は恐れるべきものではなく、嫌うべきものでもなく、愛すべきものであり、美しいものであるということ

愛を信じるものには、幸せな世界が待っているということ

私は愛に満たされ、満足して帰ってきた
はぎの

はぎのの感想・評価

4.3
予告を見たときはもっとシリアスなラブストーリーかと思ってたけど、1960年代のちょっとレトロな感じが可愛く、時にはミュージカルだったり、クスッと笑えるギャグシーンもあったり、エンタメ要素もあってすごく見やすい作りだった。

主人公のイライザが喋れない設定からか、古き良きサイレント映画を感じさせる雰囲気もあって、冒頭からこれ好きなやつだなーって感じました。
あとゆで卵推し、良いと思います。卵好きだから今めっちゃゆで卵食べたい!

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今作のテーマは人によってどういう作品なのかが分かれるくらい色んな要素を含んでいるのが面白いです。人魚と人間の異種間ラブストーリーであり、純粋な愛を描いた作品であり、人と人との関わり、結びつきとは何かを考えるストーリーでもあり、マイノリティ・LGBT的な要素もあり...。
わたしにとっては上記のこともひっくるめて、「愛の形や幸福の形は人それぞれ」っていう作品だったかなぁと。

ありのままの自分を見てくれる、本当の意味で心から繋がれる相手と出会えたときのイライザの幸福溢れるあの表情が焼き付いて離れない。
シェイプオブウォーター。素晴らしいタイトルです。へんな邦題つけないで欲しい。

今作を語る上で外せないのが、やっぱりサリー・ホーキンス。最近だとパディントンとか、僕と世界の方程式で見て演技が超絶うますぎる&お母さん役やらせたら右に出るものはいない!くらいに思ってたから、このあまりに可愛い恋する女性っぷりにはびっくり!とても40超えてるとは思えない、(しっかり脱いでるのもすごい)恋に溺れてぽーっとしてるところとか可愛すぎた。
もともと一つ一つの仕草、表情など細かいところまで丁寧な演技に見惚れてしまうほどだったけど、今作においては「喋ることができない」という設定がより演技の良さを引き出していて、主演女優賞ノミネートは確実はもちろんだし、受賞も期待できそう。

美しくて儚くて、神秘的だけどちょっとグロい、最後の詩も素敵で観終わったあとは海の中に漂っているような心地良さでした。
HAL2000

HAL2000の感想・評価

4.2
今年のTIFF 2本目、シェイプオブウォーター。時代設定が凄くいい。冷戦の真っ只中62年とのこと。その時代背景を彩る、様々なもの。そのなかで、とても素敵なラブストーリーが進んでいく。マイフェアレディ、大アマゾンの半魚人を観ておくと、更に楽しめるかも。大当たりだった。
東京国際映画祭にて鑑賞。

とても美しくて、芸術的な作品でした。

「どうやったらそんな展開思いつくの…」
「うぉぉ、こうやってカット繋げるのか、スゴイ!」
のオンパレード。

上映前に流れた監督によるコメント映像曰く本作は、「皮肉にみちた現代における清涼剤」とのこと。

何回も観て、じっくり余韻に浸りながら考察したくなる、そんな作品です。
あ

あの感想・評価

4.0

このレビューはネタバレを含みます

美しすぎる〜〜〜〜〜〜
ビジュアルが解禁されてから思ってたけど、ほんとうに、この一言に尽きる。タイトルも最高。shape of water て…… うつくしーーー。

そんで、青と緑と雨と水という大好きな要素ばかりで、、 大きなスクリーンで観ることができてほんとうによかった。美しい〜〜
デルトロさんが言ってた『「愛と映画」を愛する映画』という言葉がぴったり。

最後の詩がたまらんかったな〜
異常性欲のおばさん怖かったです。
猫が可愛そうなシーンはなんか良かった。
Rico

Ricoの感想・評価

4.7
東京国際映画祭にて。
とにかくその世界観に引き込まれて、観てから何日経ってもまだ思い出してドキドキする。こんな映画に初めて出会った。