THE ORIGINの完結編となる今作。前作の内容をかなり忘れていたので見直しましたよ。
前作の最後がシャアザクが敵船団の中に突っ込むという一番美味しいところでぶつ切り。
そして今作へとつながるので、いきなりルウム会戦となり艦隊戦の中に新兵器モビルスーツ・ザクの活躍が見られる。シャアも敵戦艦を数隻沈める大戦果を上げるわけだがタイトルのような「誕生 赤い彗星」と言うほどシャアがフィーチャーされてるわけではない。大佐への昇進となるが華々しい授賞式があるわけでもなくヘルメットの角が付けられる理由もない。
さらに後半は、政治的な話に終始して盛り上がりに欠けるところも残念だ。
タカ派の総司令官レビルをあえて逃し、戦争に持ち込むといったシャアの策士的な行動が目立っただけだ。
ただTHE ORIGINのシリーズを見てしまうと、ジオンにも狂った人間はごく一部でみな魅力的なキャラクターばかりである。連邦にもそりゃお前らいつかは殺られるよといった感じでどちらにも正義はあり、悪意もある。そしてシャアは復讐のためにはもはや仲間すら殺す冷酷な人間として描かれていた。シャアが好きだった自分としてはもっと人間的なヒーローとして描いてほしかったのだが。。。。。
ただこのシリーズで画期的だったのは安彦良和さんが監督されてるところだろう。安彦さんはめちゃくちゃ絵が上手く魅力的なキャラを作るのに長けている。
今後は富野監督と共同でファーストのリメイク版を作ってもらいたいと切に願う。
