完全にマンネリしきった毎日のループにいた40代独身せつこに突如現れたジョンという新しい風。
と同時に得た“ルーシー”という新しい名前と金髪のカツラ。そして知った欧米のハグの温もり。
その瞬間から彼女の中で何かが動き出し、何かが狂い出す。
ただ毎日を消化するだけのつまらない自分と“きっと私の人生なんとなくこんなもの”を捨てる勇気。それがこの映画の醍醐味なのかな。
その結果が上手くいけばサクセスストーリーになるけど、失敗したらただ痛い奴って言われてしまう…だけど果たしてそうだろうか?
一歩踏み出して失敗した奴が一歩踏み出す事もできずなんとなく生きている奴らにバカにされて良いものだろうか?
(まぁせつこの場合は言動で、人を傷つけるものも多くあったからそれはダメだけどね。そこまでしてでも人生を変えようとした勇気だけは認める。)
『PKを外すことができるのは、PKを蹴る勇気を持った者だけだ』とイタリアのサッカー選手ロベルトが言ったものだけど、まさにそれ。
チャレンジした者には、痛みは付き物。
しかし何もチャレンジしない日々は苦しいほどに無痛で無快感。
どちらを選ぶことが幸せなのだろうか。