eri2913

彼女の人生は間違いじゃないのeri2913のネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

震災で母を亡くした娘と、その父親、そして二人を取り巻く様々なひとの物語。娘は役所で働きながらも、週末には上京しデリヘル嬢として働いている。主演の瀧内公美さんの芝居が素晴らしい!例えば表情。バスに乗って上京する際の少し絶望を抱えた表情、デリヘルの客に見せる妖艶な表情、自分がわからないと悔しさと悲しさで涙する表情、時折見せる少女のような笑顔、犬を見つめる優しい眼差し。言葉こそ少ない映画だけれど、彼女の表情が物語の進行とともに変わっていって、つい「今は何を考えているのだろう」と想像させられる。それぞれの傷を抱えた周囲の人々、父親や役所の職員、デリヘルの送迎係、同じく上京しデリヘル嬢として働く女…様々な人の人生があり、そのどれも間違いじゃない。明確に前を向かせる感じではないけれど、少し背中を押してくれるようなそんな映画。
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