後篇もすごかった。
ラストシーンは新次と建二それぞれ、愛されたくても満たされず、孤独を感じながら成長してきたことへの憎しみや哀しさや欲望やいろんなことを殴り合いでぶつけ合い、ちゃんと繋がろうとしているようにみえた。
殴られ続ける建二の心の声。
僕はここにいる、だからどこにもいかないで。
僕はここにいる、だから愛してほしい。
新次と建二の生い立ちは全然違うけど、この気持ちでふたりは繋がれたんだなとおもった。
映画の舞台が2021-2022年と少し未来で、
社会奉仕プログラムでの徴兵や それによって死がいまよりも身近になっている世の中になってた。
前篇の自殺フェスの話も社会に対して希望が持てない、まさに荒野のなかで生きられなくなる人が増えている時代を表現するのに必要だったのかな。
少し余計なサイドストーリーな感じがしたけど、実は必要なのかもしれない。
恐らく「繋がる」意味が隠れたテーマで、だけど少し未来なのにSNSやスマホやインターネットやそういうものはほとんど出てこない。
ラストシーンは、汗と血にまみれて戦って、涙を流し叫んで、直接的な痛みと直接的な拳と拳のぶつけあいと、直接的な憎しみ、怒り、悲しみ、孤独、死。
大勢の人たちのみている中で、目の前で起こるリアルの中で、人を愛することや愛されること、繋がることが生まれるんだよって言われてる気がした。
それにしても菅田将暉の狂ったエネルギーがすごい。ヤンイクチュンの優しさと暖かさと強い想いを秘めた演技がすごい。