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アナと雪の女王2のFilmojaのレビュー・感想・評価

アナと雪の女王2(2019年製作の映画)
4.5
北海道はチラホラと雪も降り始めた冬の休日。今年はいろいろと忙しくて、夏の「トイ・ストーリー4」以来の、久しぶりの親子鑑賞(「マレフィセント2」は怖がって行けなかった)。
コンビニで買ったエルサのレゴブロックを嬉しそうに組み立てていた7歳の娘。
本作のエルサを観て、何を感じてくれただろう。
アニメーション映画の歴代興行収入を塗り替え、日本国内でも大ブームを巻き起こした前作から6年。当時1歳だった娘とは、劇場では初めての“アナ雪”だ。

「トイ・ストーリー」同様、完璧なラストからの続編はかなりのハードルだったはずだけど、本作は“王国の過去の過ち”と“エルサの過去の秘密”を掛け合わせたことで、姉妹と王国の物語にまた違った側面をもたらしてくれた。
前作でありのままの自分を見つけ(力の解放)、今作で未知への旅へ踏み出し(力の探求)、抑圧された心の殻を破って、さらなる可能性を追い求め、成長する姿を描いた冒険ファンタジーだ。

冒頭のハッピーなイメージから一転、中盤以降は想像以上にシリアスな展開で(前作でのハンス王子のような)利己的な人間の負の側面や、自然災害による甚大な被害を描きながらも、“どうにもならないことより、今できることから始めよう”という未来への強い意志が伝わってくる。
夢や希望などのポジティブなテーマだけではない、過去の差別や現実の環境問題もしっかりと組み込むあたり、ディズニーも変革を求めているのか…という意志が伝わってくる。

イノセンス+エクスペリエンス。
様々な悩みや経験を経て、無知な少年少女から未知の大人への、ほろ苦くも可能性に満ちた変革。
先住民族への敬意や、自然への畏敬の念。
分断されたこの世界で、経済至上主義の現代社会が忘れかけているもの…他者を敬い、自然との共生を謳い、本当に大切なものは何かと問いかける。

いつの時代も変わらない、普遍の愛のカタチを描きつつも、さらに一歩踏み込んで、苦悩や戸惑いの中でどんな困難も乗り越えようという強い意志、迷える人の心の在りようをも捉えた本作は、未来を担う多くの子どもたち、そして大切なものを忘れてしまった大人たちへの確かな道しるべとなるに違いない。

ミュージカルシーンでの楽曲はさすがに前作には及ばないものの、エルサの表題曲「イントゥ・ジ・アンノウン」を始め、ハッピーなだけではない、それぞれのキャラクターの想いが存分に伝わってきて、さすがのクオリティー。
クリストフの80年代風PVには笑った。

懸念されていた(?)オラフの声もまったく違和感なく溶け込んでいて、陽気で皮肉めいたキャラクターとも相まって、物語の絶妙なスパイスになっていた。
彼なしでは後半もたなかったんじゃないかと思えるほど、特別な役まわりだったと思う(家族の思い出)。娘もマスコットやキーホルダーを欲しがったほど(買ってあげました笑)。

季節はうつろい、変わり続けるものと、ずっと変わらないもの。
少女から大人の女性へと、いくつもの経験を重ねながら、娘も成長していくのだろう。
自分は見守ることしかできないだろうけど、いつだってきみの味方だと、ギューッと抱きしめてあげたい。嫌がられないうちは…(笑)。