坂月有子

アナと雪の女王2の坂月有子のレビュー・感想・評価

アナと雪の女王2(2019年製作の映画)
3.6
<概説>

女王エルサの魔法の起源がついに明かされるーー
アレンデール王国が永久凍土となったあの事件から3年後、またも超常の力が王国を危機に貶める。この緊急事態に対処するため、王女姉妹は新たなる旅へ。

<感想>

『アナと雪の女王』では雪が危機の象徴でした。

国を覆い尽くした雪原はすなわち作品の危機度合を示しており、故にオラフの存在自体も事件は終わっていないと暗示します。

しかし本作はそこが真逆。

エルサやオラフといった氷結の存在が不在であるこそ、事件が継続している証。観客が雪はまだかまだかと冬の再来を求めているのは、前回との対比でなんとも皮肉なものだと感心しました。

ただそうなってくると邦題の難しさも実感します。

『アナと雪の女王』という邦題には、"雪の女王"のワードに姉妹の確執と雪の脅威が詰まっています。ゆえにエルサを暗示するなら雪の女王というのは外せないのですが、しかし雪が対立者でないと「雪の女王〜〜〜?」ともなるわけです。

原題が"Frozen 2"というのは、その点変に対立項にしていないのが羨ましい。Frozenの一語からは二項対立的な意味は読み取れず、ただただエルサの暗示と取れますから。

マンガじみたビームやらにも違和感があったのですが、やはり一番大事なのは作品イメージを形成するタイトルですね。