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ライオン・キングの516のレビュー・感想・評価

ライオン・キング(2019年製作の映画)
3.0
ディズニー久しぶりにやらかした!笑


アニメーションや演劇という表現だからこそ、世界観含め絶妙なバランスで成立していた作品なのに、映像を綺麗(実写に近づけた)にした事が完全に裏目


20年前幼い時に感じた「違和感」が、今回映像をリアルにした事で増長されたと言うか鮮明になった。

野生の非常に厳しい世界、文字通り弱肉強食で成り立っている食物連鎖のシステムを、サークル・オブ・ライフ「命の循環」と謳って美しく魅せてるけど、それはアニメの世界観だからギリギリ誤魔化せたし、見る側も許容できた。
今回のように映像がリアルになると「捕食者とエサ」の関係性がビジュアル的により明確に提示されるから、非常に世界観が飲み込み辛い。


さらにミュージカル要素もあるもんだから余計たちが悪い
リアルに作り込んでいる弊害で口を自由に動かせない(=歌わす事ができない)、ラナとシンバが疾走して歌っているショットも、全く口が動いてない。出来の良いボラギノールのCMみたい。

リアルを追求した映像に、ミュージカルという作為的な演出を加える事によって、どっち付かずの非常に不自然な出来の悪い仕上がりに、、、映像のクオリティ、ストーリー、演出において、これ程までにミスマッチした映画も珍しい


先日アラジン見た時も思ったんだけど、リアルだと表情が乏しいから動物のキャラクターが可愛くない=魅力が半減してる(特にティモンとプンバ)


幼少期のシンバとラナ、青年期のラナと雌ライオンのグループ、正直見分けがつかない。
主要キャラの見分けが付かないって致命的にアウトでしょ。


ことごと左様に、今回売りの実写と見まごうばかりの映像が足を引っ張るどころか、作品全体のクオリティ下げてしまった非常にレアなケース
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