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なぎさのtetsuのレビュー・感想・評価

なぎさ(2017年製作の映画)
4.5
京都国際映画祭2020(オンラインで開催。)にて鑑賞。

プールサイドで隣り合う二人の男女。
授業を見学する彼らの奥には、無数の窓を持つ白い校舎が見える。
水が跳ねる音、愛おしい会話と沈黙、振り返る記憶の中で、少年は本当に大切なものに気づく……。

控えめに言っても、今年観た日本の短編映画の中で、トップクラスに好きな作品でした。

プールサイドから聞こえる、足が水を叩く音。

隣り合った男女の近くて遠い距離感。

中弛みの一歩手前、中盤で写し出されるある映像にはハッとさせられ、それ以降のシーンでは、今だかつてないほどに、胸の鼓動を意識させられました。

映画ならば、一瞬を永遠にすることが出来る。

そのことを実感させられたようにも思いました。
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