フラワーメイノラカ

ボヘミアン・ラプソディのフラワーメイノラカのレビュー・感想・評価

ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)
3.5
20世紀フォックスのオープニングクレジットからブライアン・メイのギターが炸裂〜。
聴いただけでその人だとわかる音を鳴らすのがプロのギタリスト…と言ったのはジョニー・マーだったっけ。

ロックが最も華やかだった時代。
その象徴で、スタジアムバンドという認識だったクイーン、そしてフレディ・マーキュリーをグッと身近に感じられた。
メンバーの学歴に言及されていて、そういえばGReeeeNってクイーンにインスパイアされたグループだったなと思い出す。
コーラスをダビングしまくる下りは『ワン・プラス・ワン』(1968)みたいで微笑ましい(フレディ役はミックの方が似てる…?)。

自分の誕生日が命日だったフレディ。ほど遠い存在のアーティストなだけに謎の親近感。
コラボレーションしたデヴィッド・ボウイもそうだったけど、世界的な成功を収めるには、アメリカ的なペルソナが必要だったのかもしれない。

バイセクシャルとしての苦悩、複雑な出自のアイデンティティを、最高のポップソングに昇華したフレディの才能には、好き嫌いを超えて心に響くものがある。
そしてなにより、特別であり続けた彼のソングライティングを、人生を支えた"家族"の力を感じた。